もしも○○が○○だったら2009-05-07 Thu 18:02
プチ投稿作品。ギャグ+もしも話。
1.もしも、博麗霊夢が泣き虫だったら~ 「さぁどうだ!」 霊夢が倒した咲夜に向かって、胸を張りながら言う。 しかし、咲夜は既に立ち上がり、服をぱんぱんと払っている。さほど大きなダメージを負ってはいないようだ。 「その程度で何いきがってんのよ。まだまだね、二時間前に出直して来な!」 咲夜は霊夢を睨み、言い放った。 それに対して霊夢は―― 「ふぇ……っく、うぅっ」 「え!?」 泣き出した。 咲夜は慌てる。 「うぇっ……く。酷い、せっかく勝ったのに……そんな言い方……うえぇぇぇん!」 「子ども泣き!?」 泣きじゃくる霊夢を見て、オロオロする咲夜。敵とはいえ、少女の子ども泣きには罪悪感が沸いてくる。 「えと、ごめんなさい。強かったわよ、貴女」 「うぅ……本当?」 「ほ、本当よ」 「じゃあ異変やめて?」 「いや、あれはお嬢様が」 「ふぇ……」 また涙目になる霊夢。 「あぁ! 分かったから! お嬢様説得するから!」 「本当? じゃあ案内して?」 「……分かったわ」 咲夜は心の中でレミリアに謝った。 そしてレミリア戦。 「ちょっと咲夜!」 「すみませんお嬢様!」 侵入者を案内するという行為を咎めるレミリア。 「ねぇ、霧消してよ」 「嫌よ」 レミリアは鋭い目付きで霊夢を睨み、空中に羽ばたく。 「こんなに月も紅いから、本気で殺すわよ」 殺気。並の人間なら失神するであろう程の。 それに対して霊夢は―― 「ふぇ、こわいよぉ……」 やっぱり泣いた。 「ちょっと情けないわね。私を倒しに来たんだろう?」 「うえぇぇぇん!」 そして、また子ども泣き。 「お嬢様! 霊夢泣かしちゃ駄目ですよ!」 「ちょ、咲夜?」 「見て下さい! 霊夢を!」 レミリアが霊夢を見る。 涙でぐしゃぐしゃになった顔、裾でそれを必死に拭いている姿。 「なんというか……」 「守ってあげたくなるでしょう!」 レミリアにも罪悪感が沸いてくる。 成人にも満たない幼い人間の少女を、何百年も生きている吸血鬼が苛めてしまったという事実。いや、レミリアは苛めたつもりは無かったのだが。 「えと、ごめんなさい」 「ふぇ……」 レミリアが謝ったことにより、泣くのを止める霊夢。 「じゃあ霧消して?」 「いや、それは……」 「うえぇぇぇん」 「あぁ! 分かったから! 消すから!」 「本当?」 「本当本当」 その後、レミリアが霧を消した。 異変解決。 そして霊夢は神社に帰って、呟いた。 「やっぱり女の一番の武器は涙よね。うん、計算通り」 2.もしも、スカーレット姉妹の能力が逆だったら~ 「あはは、運命操作運命操作」 「フラン、むやみやたらに運命を操る程度の能力を使用しない!」 「あはは、咲夜の運命を『一生片思いする運命』にして、美鈴の運命を『ジャンケンでチョキしか出せない運命』に変えよう」 「何その具体的な運命!? フランやめなさい!」 「あはは、小悪魔の運命を『美鈴とジャンケンする時はチョキしか出せなくなる運命』にして、パチュリーの運命を『無病』に変えよう」 「美鈴と小悪魔で無限ループ!? パチェはむしろパワーアップ!?」 無邪気に笑うフランドール。ツッコミを入れるレミリア。 「そして最後に、お姉様の運命を『一生妹から離れない運命』に」 「フラン……そんなことわざわざしなくても、私は貴女から一生離れないわ」 「っ……お姉様!」 「フラン!」 抱き締め合う二人。 感じる温もり。 ジャンケンをしている美鈴と小悪魔。 切ない想いを抱く咲夜。 ランニングしているパチュリー。 増える蜜柑。 紅魔館は、平和です。 3.もしも、魂魄妖夢が猫だったら~ 「にゃーん!」 4.もしも、八雲紫が甘えん坊だったら~ 「霊夢~」 「キショイ寄るな」 「藍~」 「寄らないで下さい」 「幽々子~」 「紫可愛いぃぃ!」 5.もしも、射命丸文が恥ずかしがりやだったら~ 「あら、文じゃない。どうしたの?」 「霊夢、何か良いネタないかしら?」 「ネタ探しか……悪いけど博麗神社にネタは無いわよ」 はぁ、と大きく溜め息を吐く文。 「もうネタを探して探して疲れたわ」 「こらこら、勝手に横になるな」 文は大の字で縁側にごろんと横になる。 「良いじゃない、疲れてるのよ。休ませて」 「はぁ……別にいいけどね、下着見えてるわよ?」 「~~っ!?」 文は大の字、つまり大きく足を広げていたわけで、短いスカートから純白の布が霊夢には見えていた。 勢いよく起き上がる文。 「み、みみみみみみみ見ましたか!?」 「見たから注意したんじゃない」 霊夢は淡々と返すが、文は顔を真っ赤に染めて大慌てだ。慌てすぎて記者口調になっている。 「うわぁぁぁぁぁもうお嫁にいけないぃぃぃぃ」 「そんな大袈裟な」 「……責任とって下さいよ……」 「責任って……私に何しろってのよ? キス? 結婚?」 「なっ!? き、ききききキス何て大人すぎます! 結婚なんて以ての外です!」 「じゃあ何しろってのよ?」 文はか細い声で、頬をピンクに染めながら、 「手、繋いだりとか……」 と言った。 霊夢はそんな文を見て少し苛めてみたくなる。 「手繋ぐなんて子どもねぇ」 「なっ!?」 「誇り高い烏天狗がそんな子どもなんて」 「馬鹿にするな人間! 私は大人だ!」 「じゃあキスしてみましょうか」 「え?」 「大人なら大丈夫、よね」 「いや、その……やぁ!」 文の頬に手を添えて固定する。 「やぁ……だぁ! やめてください!」 「大人なら我慢なさい」 「うぅ……」 大人という言葉に、抵抗をやめる文。 大きな瞳は潤んでいて、全身小さく震えている。 霊夢が顔を近付けると、瞳をギュッと瞑る。 霊夢は震える文の身体をそっと抱き締めた。 そして―― 「んっ!」 柔らかい感触、伝わる温度、甘い匂い、それらが全て混ざり合う。 身体を強張らせていた文も、次第に力が抜ける。 「んっ、はぁ」 「大丈夫、文?」 文は目が虚ろでそして――倒れた。 「ちょ、文!? どんだけ初心なのよ!?」 あまりの恥ずかしさに、文はきゅう、と失神。 |
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