ありえないのです2009-09-06 Sun 17:41
9月6日投稿して20分で消した作品。
そんな作品です。 「研究に失敗して身体が小さくなったり、ネコミミとかが生えたりしたら、ベタだけど面白いと思わない?」 「思わない」 パチュリーの言葉に、何だか良く分からない危機感を覚えたフランドールは即否定した。 「そうよね、面白いわよね」 「人の話聞いてよ」 「大丈夫、妹様にはしないから。小悪魔ー!」 パチュリーがそう叫び、右手をひらひらと振ると、どこからともなく小悪魔が現れた。 「何ですか、パチュリー様? また一緒に募金活動ですか?」 「いや、今日は違うわ」 「二人はプライベートに何をしているの?」 「じゃあ、あれですか? 久し振りに募金撲滅運動ですか?」 「それも違う」 「本当に普段何してるの!?」 「じゃあ何ですか?」 思い付く限りのことを言っても、パチュリーの望みに当てはまるものは当てられなかった。 小悪魔は、首を軽く傾げる。 「実験に失敗して、身体が小さくなったり、ネコミミとかが生えたりしたら面白いわよね?」 「はぁ……まぁ、面白そうというか、ベタですね」 「というわけで、ちょっとやってみましょう。小悪魔、良いかしら?」 「分かりました」 「良いの!?」 早速、準備に取り掛かる。 材料一覧。 賢者の石を大さじ2杯。無ければ、食塩水10リットル。 続いて、食塩水15リットル。 さらに、食塩水25リットル。 「食塩水50リットルって言えば良いじゃん」 「材料はまだまだ必要よ」 隕石1グラム。 咲夜の作ってくれたクッキー1つ。 フランドールのドロワーズ5つ。 「ちょっと!? 何で私のドロワーズ!?」 「こういうのがあれば、絶対に実験失敗するでしょう?」 「なんかドキドキしてきました」 それら全てを、魔方陣の内側に詰め込む。魔方陣の中心部には、小悪魔がちょこんと正座していた。 フランドールもパチュリーも、魔方陣からは少し離れた場所に居る。 「それじゃあ、いくわよ」 「はい」 「やめた方が絶対良いと思うけど……」 パチュリーが魔力を込めると、魔方陣が薄紫色に発光し始める。 「大地に眠る力強き精霊たちよ……今こそ我に汝の力を表したまへ……」 呪文をぶつぶつと唱える。 空気がおちつかない。乱れ、風が吹き荒れる。 薄紫色の発光は、より力強い光を放っていた。 「いくわよ……やっぱりやめたぁぁぁぁぁぁぁ!」 「えぇぇぇぇぇぇ!?」 パチュリーがそう言って、魔法を急に止めた。 するとどうだろうか。 パチュリーの力によって、中心部へと緩やかに集まっていた魔力が、力が無くなったことにより、暴れだす。押さえ付けられていた魔力の暴走。 それにより、大爆発。 「ふぅ……ちゃんと実験失敗出来たわね」 「大爆発したよ!?」 「呪文詠唱を途中で止めれば、確実に失敗よね。良かった良かった」 「大爆発したんだよ!?」 「これで身体が小さくなっていたり、ネコミミとかが生えたりしていたら、成功」 「え? 失敗の場合は?」 「……バラバラ?」 「小悪魔ー!?」 フランドールが小悪魔の名前を叫ぶが、返事が無い。 様子は、白いけむりで全く見えない。 「ねぇ、どうするのさ?」 「……まぁこのように、よくあるベタな展開何てのは、実際にはありえないってことが今回の実験で証明された。……実に有益だわ」 「犠牲が大きすぎるよ!?」 ※この後、紅魔館スタッフが美味しく小悪魔を復活させました。 ※この後、フランドールは新しいドロワーズを購入しました。 あとがきという名の反省。 なんというか、駄目だなあと思ったので。あうー……。 |
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