絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

頑張れ小さな女の子~3.お仕事初日終了!

『頑張れ小さな女の子』3話。





「うぅ~」
「はいはい、綺麗にしてあげるからそんな恨めしそうに見ないの」

 霊夢が嫌がるルーミアの服を脱がし終わると、ルーミアは両手で体を隠して、恨めしそうに霊夢を睨んでいた。

「ばかれーむ!」
「はいはい」

 霊夢はルーミアの言葉を軽く無視して服を脱ぐ。ルーミアと一緒に風呂に入るためだ。
 ルーミアの幼い体型と違い、年相応の少女らしい体型が露になる。霊夢も充分白い肌だったが、ルーミアの方は常に陽にあたるのを避けているためか、触れると壊れてしまうのではないかと思えるくらいの白い肌だった。

「霊夢……恥ずかしくないの?」
「んー? 同性だし別に、ね。ほら、あんたも恥ずかしがってないで」
「やぅ~」

 脱衣所から風呂場に手を引っ張って引きずる。ルーミアはまだ抵抗していたが、無意味だ。
 広くもないし狭くもない、ごく普通の風呂場。二人は入れるけれど三人は無理であろう。それくらいの広さである。

「ふぁっ!」
「はいはい、そんな驚かない」

 桶にお湯を入れて、ルーミアにかける。その後に、霊夢自身もお湯を浴びてから、湯船につかる。
 ルーミアは、まだ入らないで霊夢の方をじっと見つめていた。

「おいで、ルーミア」
「う……ん」

 恐る恐る爪先からゆっくりと入る。少し冷えた爪先には、温かさよりも先に痛みが走る。

「痛いよ!」
「冷えてるからよ。いいから入りなさい」
「きゃっ!?」

 ルーミアの腕をグイッと引っ張って、湯船に入れる。
 派手に突っ込み、結構な量の湯が跳ねた。

「痛!」

 霊夢は、お湯の中から中々顔を出さないルーミアを不審に思っていたら、腕に痛みが走った。

「こら! ルーミア!」

 腕を見ると歯形が付いていたのだ。つまり噛まれた。
 ルーミアが湯船から顔を出す。

「ばか! 本当に怖かったんだよ!」
「別に死にはしないわよ」
「それでも! ……怖かったんだから……」

 ルーミアの目にある水は涙かお湯か、それは分からない。ただ、霊夢にはそれが本当に怖がっていたのだという風に見えた。

「あーゴメン……」
「ばか」
「よしよし」
「ぅう~」

 ルーミアの髪を撫でて宥める。霊夢はルーミアの意外な一面が見えた気がした。
 しばらくそうしていると、落ち着いたルーミアは次第に風呂というものに慣れてきた。

「ほかほかする」
「そりゃあお湯だからね」
「水浴びと違って、なんかホッとする」
「あんまり入ってるとのぼせちゃうから、ほら一回出て」

 ルーミアを湯船から出す。そして、霊夢はルーミアの背後に回る。

「ルーミア、体洗うわよ?」
「んー分かった」

 紅魔館から貰ったシャンプーとリンスとボディーソープ。タオルにボディーソープを垂らし、わしゃわしゃと泡立てる。

「痛かったら言うのよ」
「うん」

 そっとルーミアの白い肌にタオルをつける。傷をつけないように、優しく丁寧に扱う。
 腕や足もしっかりと洗う。白い泡に包まれたルーミアが出来上がった。

「おー」

 そんな自分の体を見て、面白がっていた。こうして見ると、人を食べる妖怪には全く見えない。

「流すわよ」

 一言告げて、パシャッとお湯を浴びせる。白い泡が消えて、再び普通のルーミアが登場した。

「おー……」

 ルーミアは、泡が流れて消えてしまったことに、少ししょんぼりしている。

「はいはい、まだ頭も洗うわよ」
「おー!」

 再び泡が登場することに期待して、嬉しそうな声をあげた。
 そんなルーミアに、呆れたように小さく笑いながら、霊夢は手のひらにシャンプーを垂らした。



◇◇◇



「ふぃ~」
「どう? お風呂も良いもんでしょ?」
「うん!」

 二人とも少し頬が赤い。少し長湯しすぎたのかもしれない。
 ルーミアはお風呂に最初こそ抵抗感があったが、今じゃ気に入った様子だ。とても笑顔である。

「飲む?」

 霊夢が、冷蔵庫(ここでは氷を使って冷やすもの)から牛乳瓶を取り出して差し出す。

「うんっ!」

 二人して牛乳瓶を手に取り、蓋を開けて一気に飲む。

「ぷはぁ!」
「ふぅっ」

 そして互いに顔を見て、口の周りに付いた牛乳を笑う。くだらないことだけれど、何故か無性におかしかった。

「あはは、霊夢口拭きなよ」
「あんたもよ、ルーミア」

 笑いあった後に、ちゃんと口周りを拭く。
 そして一息つく。
 二人して縁側に座る。囁くような優しい風が、風呂上がりの温かくなった体には心地良い。

「もうそろそろお昼だよ」
「また食べる気?」
「働く条件だもん!」
「別に今日はもう働くこと無いわよ。異変でも起きない限り」
「えー! じゃあ晩ご飯とお昼ご飯は?」
「まぁ食べさせてあげるわよ。今日はもう適当に食べて適当に寝て終わり」
「まだお昼なのに一日の予定をそんな駄目な感じに決めるの?」
「ここでは私がルールよ」
「まぁ私は食べれるなら良いけどね~」

 霊夢は立ち上がり、昼ご飯を作りに行く。
 うん、今日はもういいや、だらけよう、そんな駄目なことを考えながら。
 こんな感じで、ルーミアの仕事初日は終わりを告げた。
 まさかのお昼に。
 ルーミア自身予想外の、物凄く早い終わりだった。
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