絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

頑張れ小さな女の子~働く場所は博麗神社

プチ創想話投稿作品『頑張れ小さな女の子』一話目。
十話で完結予定。未だに終わってません。(4月9日現在)
ルーミアが中心となってほのぼのしたりほんわかしたりするお話。



「雇って~」
「断る。帰れ」

 霊夢がいつもどおり、お茶を啜って縁側に座っていると、目の前にふよふよ浮いた黒い物が現われた。
 そしていきなり発せられた言葉が冒頭の言葉だった。霊夢はとりあえず冷静に対処した。

「じゃあ食べてもいい?」
「それも断る」
「なら私は何の為にわざわざ来たのさ」
「知らないわよ。とりあえず姿見せなさい」

 ふよふよ浮いた黒い物は、縁側の日陰部分に入ると、正体を現した。
 ちょっと幼い顔立ちに、腕を広げたポーズ。そして髪には、リボンのように付けられたお札が特徴的な少女。闇の妖怪、ルーミアだった。

「で、本当に何しに来たのよ?」
「雇ってもらいに来たのよ」
「誰に?」
「霊夢に」
「誰が?」
「私が」
「何をしに?」
「雇ってもらいに」
「誰に?」
「霊夢に」
「誰が?」
「私が」
「何をしに?」
「雇ってもらいに……ってこのやりとりさっきもやった!」

 からかわれていることに気付いたルーミアが、頬を膨らませ怒る。正直、見た目だけだと少女にしか見えない為、怖いというよりは可愛らしかった。

「あぁ、ゴメン。ていうか何で私に?」
「妖怪雇ってくれそうな場所で私が知ってる唯一の所だから」
「悪いけど、人手は充分足りてるわ」
「あぁぅ、待ってよ」
「元からあんたは働く必要さえ無いでしょ?」

 妖怪は別に働いたりなんてしないのが普通だ。働く必要性が全く無いのだから。
 たまに、仕事に自分なりの楽しみや価値を見出して働いている妖怪も居るが、そんな存在は少ない。
 霊夢は、その少ない存在にルーミアが当て嵌まるとは到底思えなかった。

「だって働かないとご飯食べれない」
「あんたは人間を食べる妖怪でしょ?」
「最近じゃ全く人間が通らないし……」

 ルーミアなど、人を食べる妖怪たちは人間を襲う。しかしそれは、目の前に人間を発見したらの話だ。ルーミアの話しでは、最近めっきり人が通らなくなってしまったらしい。
 それは、人を襲う妖怪たちのよく出る道や場所を把握した慧音が、人里の者たちに忠告をしているからであるが、ルーミアは知らない。
 ルーミアからすれば、突然食料が尽きた状態が、ここ最近ずっと続いているのである。別に食べなかったからといって、すぐに死んでしまうわけでは無いが、空腹状態がずっと続くのは生き地獄だろう。

「まぁ理由は分かったけど、お金あげる余裕まではさすがに無いし……」
「お金いらないから三食毎日食べさせて~」

 今まで一人分だったのが二人分に増える。確かにお金をあげるよりは楽だろう。
 ルーミアは別にお金が欲しいわけでは無く、空腹を満たしたいだけなのだ。自分から働くとまで言いに来たのだから、よほど今の状態が苦しいということが分かる。

「あんた何が出来るの?」
「ご飯残さず食べることが出来る!」
「はい。不採用帰れ」
「はぅあ!?」

 ショックを受けてるルーミアを横に、霊夢はお茶を啜る。

「ていうかどっちにしろ最初に言ったけど、人手足りてるから」
「掃除するよ!」
「いや、だから……」
「マッサージだってするよ!」
「人の話しを……」
「ご飯だって作るよ!」
「あんた食べる専門でしょうが」

 ルーミアのあまりにも必死な態度に、思わず雇ってあげたくもなる。

「お願いだから~私死んじゃうよ~」
「う……」

 腕にしがみついてきたルーミアのせいで、お茶を零しそうになる。文句の一つでも言ってやろうと、霊夢はルーミアの方へ向く。
 潤んだ瞳で、しっかりと腕を掴んで離さないルーミアが居た。

「こらっ、離れなさい」
「いーやーだー」
「離れなさいって」
「お~ね~が~い~」

 腕をブンブンと振るが、ルーミアはがっしりしがみついて離れない。

「はぁっ……はぁっ……」
「うきゅ~」

 数分後には、腕を振りすぎて息が上がった霊夢と、振り回されてふらふら状態のルーミアが出来上がった。

「あんた、そんなに食べるの好きなの?」
「食べること以外、すること無いし」
「……分かったわよ。私の負け」
「え?」
「雇ってあげるわよ。その代わり、毎日食べさせるんだから毎日働きに来なさいよ?」
「うんっ!」

 溜め息を吐く霊夢とは対象的に、ルーミアは物凄く笑顔だった。
 霊夢からすれば、ルーミアが本当に掃除とかが出来るのかが不安だった。掃除しているルーミアの姿が全く想像出来ない。

「じゃあ早速ご飯食べさせて!」
「あんたは速攻クビになりたいの?」

 非常に不安である。
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