絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

パターン紅白! 巫女です!

プチ投稿作品。文と霊夢。



「山に侵入者あり!」
「モニターに異変が!」
「映し出せ!」
「パターン紅白! 巫女です!」

 妖怪の山は騒がしい。
 どうやら侵入者が現れたらしく、河童が作ってくれた監視モニターに霊夢の姿が映し出されていた。

「射命丸文、発進だ!」
「人をロボットみたいに言わないで下さいよ」

 家で昼寝していた文の元に、出撃命令が下った。普通ならば文が出るなんてことは無いのだが、今回は侵入者が霊夢ということで、文が特別に出撃することになった。
 大天狗の命令に逆らうことはもちろん出来ないため、文は渋々仕度をする。
 幻想郷一番の速さで、侵入者霊夢の元へと急ぐ。

「あーあー……随分とまぁ派手にやらかしてくれましたねぇ」

 足止めをしていた哨戒天狗たちは既にダウンしていた。
 もちろん、霊夢は無傷だ。
 霊夢を睨み、警戒モードへと入る文。寝起きとは言え、やはり烏天狗。その鋭い目付きと、隙の無い構えは流石といった感じである。

「さぁて、霊夢さん。素直にお帰りいただけないでしょうか?」
「文、あんた涎付いてるわよ」
「ふぁっ!?」

 指摘され、慌てて口の端をゴシゴシと拭く。
 せっかく格好良く決めた筈だったのに、と霊夢を恨めしそうに睨む。
 霊夢はそんな視線をさらりと流す。

「もう許しません! 私の乙女心を弄んだのは大罪! ついでに天狗社会に土足で入り込んだ!」
「そっちがついでなのね」
「問答無用! 死んで詫びなさい!」

 顔を赤くしてスペルカードを取り出した文に対して、霊夢はあくまでも冷静な表情。
 霊夢が巫女服の裾に手を入れた。それを見て、文はスペルカードが来ると予想し、身構える。
 しかし、出てきた物は――

「私はこれ、届けに来ただけなんだけど」
「そ、それは!」

 文の文花帖だった。

「あんたが昨日宴会で忘れてった物、届けに来ただけ」
「あ、ありがとうございます! それが無かったら私は……」

 子どものような笑顔で、霊夢の近くへと寄る文。
 しかし、霊夢はひょいとそれを持っていた腕を上げた。

「ちょ、返して下さいよ!」
「せっかく届けに来たのに、まさか敵意むき出しにされるとは思わなかったわ」
「ぅ……そ、それは仕方無いじゃないですか! 哨戒天狗がやられてましたし、侵入者ですし」
「哨戒天狗たちはいきなり襲って来たからね。数秒で散らしたのよ。それに親切心で来たのに、侵入者扱いかぁ……私は悲しいわ。悲しくて、この文花帖を破ってしまいそうよ」
「ぎにゃー!?」

 霊夢が破ろうとする動作をして、文が涙目になって両手と翼をパタパタさせている。よっぽど慌てているのだろう。

「すみませんすみません! 謝りますから返して下さいぃ!」
「謝るだけならバッタでも出来るわよ!」
「バッタは無理ですよ!」
「煩い黙れ」
「はい……」



 その頃の妖怪の山本部。


「あの射命丸文が……手も足も出ていない!」
「モニターに異変が!」
「パターン紅白! ドSです!」
「パターンあやや! 烏天狗です!」

 天狗社会の中でも力の強い文が、霊夢に平謝り状態になっているのが信じられなくて、慌てていた。





「誰かが噂をしている気がする……」
「文~破っちゃうわよ?」
「ストップ! 止まれ! 時間よ止まれ!」
「あんたに咲夜みたいな能力無いでしょうが」
「能力? そうよ!」

 先ほどまでの慌てっぷりはどこへ行ったのか。
 文は不敵に笑っていた。
 能力という言葉で、この状況の打開策を見出だしたのだ。

「私の能力! 風を起こしまくって文花帖を奪う!」
「きゃあ!?」

 急な突風に、霊夢は立っているのもやっとだ。
 文は笑いながらさらに風を強くする。横からの風だけでなく、上下も含む法則無視の嵐。
 しかし、その瞬間――霊夢の巫女服が下からの風で大きく捲り上げられた。
 時間が止まった。
 風も止まった。
 文は汗だらけ。
 霊夢は俯いていて、分からない。



 その頃の妖怪の山本部。


「パターン白! ショーツです!」
「何!? ドロワーズじゃない、だとぉ!?」

 いろいろと騒ぎになっていた。





「えーと、その」
「文」
「は、ひゃいっ!?」

 恐怖のあまりに、ちゃんとした返事が出来ていない。
 文の本能が告げていた。逃げろ、やつは危険だ、と。
 しかし、動きたくても動けない。蛇に睨まれた蛙の状態だ。
 一歩、また一歩と近付く霊夢に、思わずひっ、と声を上げてしまう。

「ねぇ、文」
「すみませんでしたぁ!」
「謝罪の言葉なんて求めて無いのよ」
「か、可愛かったですよ! ドロワーズじゃない霊夢さん! か、可愛かったから安心して下さい!」
「そんな言葉も求めて無いわよ!」
「うひゃぅっ!?」

 霊夢の笑顔は凄く怖くて、長い年月を生きた文でさえ、軽く泣いている。

「私、恥ずかしい思いをさせられたじゃない?」
「は、はい」
「なら、私は何を求めていると思う?」
「……し、仕返し?」
「半分正解。正しくは、私が受けた恥ずかしさの数千倍の恥ずかしさを文に与えたいなぁって」
「すみませんすみません! それだけは!」
「せめてもの情けで、ここでは止めてあげる。その代わりに今から神社へ行くわよ」
「ひぃっ!?」





 その頃の妖怪の山本部。


「パターンピンク! お持ち帰りです!」
「しかし、射命丸文は山にこれ以上侵入はさせなかった。つまりミッションコンプリート!」

 妖怪の山本部は無事に済んでお祭騒ぎだった。





「やぁぅ……恥ずかしすぎですよぉ」

 文をお姫様抱っこでお持ち帰り途中、文が涙目と上目使いで霊夢に訴えた。
 霊夢のS度が5000増えた。

「今日一日、ずっと恥ずかしいことするんだからお姫様抱っこくらいで恥ずかしがってちゃ保たないわよ」
「ぁうぅ~」
「安心しなさい。私以外には絶対に見せないから、ね」



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