絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

ラバート~蛇足編『ナツコイ』~

書きたい欲望をつぎ込んだだけ、ゆえに蛇足編。未来ちゃんと静香のいちゃいちゃするお話。
R-18です。


 夏の夜風を浴びて、未来はまるで幼い子どものようにはしゃぐ。空に手を伸ばし、星を掴む仕草をした。もちろん、実際は掴めるはずもなく、ただ空気を掴むだけに終わる。それでも何かがおかしかったのか、ただ気分が高揚しているのか、未来は私へ微笑んだ。
 思わず、どきっとする。その柔らかい、穏やかな笑みに。
 未来は桃色を基調とし、紫や赤の花を散りばめた浴衣を身に纏っている。対する私は、いつもと変わらないなんてことない私服だ。最初、なんで私服なのと怒られたけど、別に浴衣でなんて約束はしていなかったし、そもそも突然すぎて準備ができなかった。しばらくぶーぶー言ってた未来だけど、今ではすっかり機嫌も戻っている。単純な子だとか思っていたら、「だって、せっかく静香ちゃんと二人っきりの時間だもん。不貞腐れて時間を使っちゃうなんて、勿体ないから」と言われた。正直、抱き締めたい衝動に駆られたけど、さすがにこの場でそれはよろしくない。

「ほら、静香ちゃん! 早くー!」
「もう、人が多いんだし、走ると危ないわよ」

 だって今は、夏祭りなのだから。





『ナツコイ』





「次は何食べる?」
「さっきから食べてばっかりね。太るわよ?」
「ダンスレッスン頑張るから、別にいいもーん」

 もう既にたこ焼き、りんご飴、焼きそばなどなど食べたわけだけど。それでもなお、未来は目を輝かせて視界に入る屋台へ目を奪われている。ただ、よそ見しながら歩くのは危なっかしいから、しっかりと未来の手を握っている。ただでさえ危なっかしいところがあるのに、注意力散漫の今では、放っておけるわけがない。
 決して、未来と手を繋ぎたかったからとか、そんな理由では断じてない。未来が指を絡めて恋人繋ぎにしてきたときには、頬が緩んでしまったけど、そんなことはない。
 なんて、誰かに訊かれてるわけでもないのに、心の中で言い訳を一つ。
 指先から、手のひらから伝わる未来の温かさに、安心感を覚える。

「どうしたの静香ちゃん、ぼーっとしちゃって?」
「あ、ごめんなさい。ただ未来の浴衣、似合ってるなぁって」
「えへへ~、ありがとう。でも静香ちゃんの浴衣も見たかったなぁ」
「もうっ、それはさっき謝ったでしょう? それに突然、今日うちの近くでお祭りやるから行こうよなんて連絡してきた未来も悪いんだからね?」
「だって静香ちゃんとお祭りデート、してみたかったんだもん」
「……本当にもう」
「あれ? 静香ちゃん照れてる? ねぇ、照れてる?」
「うるさいほらっ! 人にぶつかるわよ!」

 にやにやと意地悪い笑みで、私の顔を覗き込んでくる。正直、嬉しい。嬉しくないわけが、ない。だってこんなにも可愛い未来が、私とデートしたいなんて可愛いことを言ってるんだ。愛おしくてたまらないに決まっている。
 けれどそれを態度に出したなら、きっと未来はもっと調子に乗るだろう。だから少しだけ強めに、握る手に力を込めて引っ張り、歩く。人混みがあるから、走れはしないけど。
 私につられて、未来がわわっと声を上げてついてくる。ちょっと転びそうになってたけど、なんとか堪えたみたいだ。まぁ転びそうになったら、抱き留めてやるつもりだったが。

「静香ちゃん強引~!」
「未来が変なこと言うから、悪いんでしょう」
「お祭りデートしたいっていうのは、素直な気持ちだもーん。それとも静香ちゃんは、嫌だった? せっかくのお休みだったから、邪魔しないで欲しかった?」

 あぁもうこの子は、わかっていてやっているのか。さっきまでとは違って、少し不安そうな声。
 このそこら中で人が声を上げていたりする喧しいくらいの祭りの中、それでも未来のその声はしっかりと聴き逃さない。

「……嫌なわけ、ないでしょう? 嬉しいに決まってるじゃない。私は、未来が隣りに居てくれるだけでもそれで――」
「くっ、ぷ、ふふ……」

 そこで気付く。未来が肩を震わせて、笑いを堪えていることに。さっきまでの不安そうな様子が嘘のように。というか、これは……もしかして?
「み~らぁ~いぃぃ?」
「ごごごめんなさい! だって、志保やまつり姫がたまには演技力を磨くべきだって! 具体的には静香ちゃんの目の前で、こういうシチュエーションで演じてみろって!」

 私が怒りを含んだ声を出すと、未来は慌てて白状した。なるほど、やっぱり志保あたりが絡んでいたか。まつりさんまで、何やってるんだまったく。まぁ結局我慢できずに笑っちゃうあたり、未来にはまだまだ演技力レッスンは必要なようだ。今度つきっきりで、レッスンしてやろう。私も特別得意なわけじゃないけど、それでも未来よりは演技できる。

「えーっと、静香ちゃん?」

 今度は演技なんかじゃなく、本当に怒らせてしまっただろうかと不安そうにびくびくしている未来。私がこういう反応示すって、わかってただろうに。それでもやっちゃうのが、なんともまあ未来らしいというかなんというか。
 さて、どうしてくれようか。このまま怒ったフリをするのもありだが、それだとせっかくの空気が台無しになる可能性もある。変に不貞腐れるのも、よろしくない。
 それに未来が私をひっかきまわすのは、いつものことだ。もはや慣れっこと言っても良いし、正直なところそういうのも悪くないって思ってる。

「……わたあめ奢ってくれたら、許してあげる」
「っ! わかった!」

 でも素直に許すのも癪だから、だからまあこのくらいで手打ちとしよう。
 すぐ近くにあるわたあめ屋さんへ、足を運ぶ。無駄に大きいわたあめだったから、二人で一つにすることにした。未来が会計を済ませて、空いている方の手に白くて大きなわたあめの刺さった棒を受け取る。さすがに会計の間くらい繋いだ手を離すべきだと思ったが、未来が離してくれなかった。
 にへらっとした笑みとともに、私にわたあめを突き出してくる。

「はい、静香ちゃん!」
「ん、甘いわね」
「あはは、静香ちゃん食レポ下手~」
「口の上で一瞬で溶ける、まるで雪のような食感だわ」
「おお! なんかそれっぽい!」

 こんなありがちな台詞じゃ、実際はダメだろうけど。それでも未来は感心していた。

「それじゃあはい、未来も食べて。そして立派な食レポ、頼んだわよ?」
「えぇっ!?」

 私がわたあめを突き出すと、未来は視線を何度か私とわたあめをいったりきたりさせる。食べたいけど、上手な味のコメントをするのはできるか不安といった感じだ。小動物が初めて見るおやつを前に、少し戸惑いながらも興味を示している様子になんか似ている気がしする。
 覚悟を決めた未来が、はむっと一口、食いついた。もっきゅもっきゅ時間をかけて口を動かしている様子は、明らかに何を言おうか考えている顔だ。わかりやすい。そもそもわたあめ一口なんて、口に入れたらすぐ溶けちゃうようなものだ。そんなに時間がかかる食べ物じゃあない。

「こ、これは……」
「これは?」
「まるで、まるで……そう! まるでわたのように柔らかくて、飴のように甘い!」
「あ、未来、あっちに射的あるわよ。やる?」
「スルーは酷いよ!?」

 むしろスルーしてあげたことに、感謝してもらいたいくらいよ。不満そうな未来の手を引き、視界に入った射的屋へと連れて行く。
 といっても、特別何か欲しい景品があるわけでもないのだけど。さすがに食べてばっかりはどうかと思うから、軽く適当に。

「未来は射的って得意?」
「得意だよ! 昔、射的屋のおじさんを倒したことあるもん!」
「私の知ってる射的と違う気がするんだけどっ!?」
「まぁまぁ、ここは私に任せて、静香ちゃん」

 未来は繋いでいた手を離し、お店のおじさんに料金を支払い銃と弾を受け取る。仕方ないとはいえ、少しだけ手が寂しい。
 弾数は三発で、五百円。お祭り価格は、相変わらずよくわからない値段設定の高さだ。
 目の前に並べられたたくさんの景品たち。中には最新ゲーム機やら巨大ぬいぐるみやらも混じって入るけど、コルクの弾なんかで落とせるものじゃないだろう。子どもならともかく、あんなものをわざわざ狙う人はまずいない――
「いっけぇ!」

 身近にいた。未来は無駄に巨大なぬいぐるみに向かって、弾を放った。的としては大きい分、あたりはしたものの、案の定はじかれたコルク弾はむしろ勢いそのままでこちらに反射してきて……って、ちょっとぉ!?
「へぷぅっ!?」

 見事、私の眉間にクリティカルヒットした。
 まったく予想していなかったことに、思わず変な声が出た。

「あ、あはは~静香ちゃんゲット! なんちゃってー……って静香ちゃん怖い! せめて一言何か言ってよ!」
「ん」
「一言って言うか、一文字!? 顔で訴えてこないで! 無言怖いよぅ!」

 別に痛いわけじゃなかったけど、ちょっとイラッとしたから。わざと怖い顔を作って、未来に圧力をかけてみた。でも、近くに居た子どもまで若干引いた顔をしていたから、これ以上は控える。アイドルとして、子どもに引かれる顔をするっていうのは、どうかと思うし。
 私の圧力に焦ったせいか、単純に未来の腕のせいか。結局その後の残りの二発も、未来は何も獲れなかった。

「せっかく静香ちゃんに、格好良いところ見せようと思ったのに~……」
「別に射的が上手いからって、格好良いとか思ったりしないわよ」
「えー? でも静香ちゃん、銃構えてる姿、格好良さそう。そうだ、静香ちゃんもやってよ!」
「えぇ? まぁ一回くらいなら、いいけど……」
「きっと静香ちゃんは上手いんだろうなー、テニスとピアノやってたくらいだから器用なんだろうなー」
「無駄にプレッシャーかけてくるのやめて! テニスとピアノ何も関係ないし!」

 仕返しだといわんばかりに、わざとらしい声で煽ってくる未来。
 くっそぅ、こうなったら未来とは違って、一つくらい何か景品を獲得したくなってくる。負けず嫌い? 子どもっぽい? 上等だ。
 私は未来と違って、明らかに獲れない景品は狙わない。
 狙うのは……そうね、一番下の段にある、よくあるおもちゃ付きのキャラメルだ。身を乗り出して、ぎりぎりまで的に引き付ける。あんまりやりすぎると、他の人から白い目で見られそうだから、常識の範囲内の距離で。
 そして一発!
「あっ、惜しい!」
「くぅ……力み過ぎたかしら」

 私の放ったコルク弾は、キャラメルのわずか右上を掠っただけに終わった。少し後ろにずれたものの、この程度ではまだ落ちない。
 射的のコルク弾は、どれだけまっすぎに構えていても不思議な飛び方をすることがある。これが中々に厄介だ。不覚にも、少し緊張して手が震えてしまったのも原因かもしれない。未来に良いところ見せたい、なんて想いもちょっぴりある。それがプレッシャーにもなった。
 続いてもう一発。今度はコルク弾の飛び方を学んだから、それを計算に入れて――
「当たった!」
「いや、これは……」

 見事、命中したものの、キャラメルはぱたりと倒れるだけ。この手の景品は、倒すだけじゃなく下まで落とさなきゃ、意味がない。
 幸いにも、ここまできたらあと一発当てることができたなら、落とすことはできるだろう。しかし、さっきまでは的が立っていたから狙い易かった。今は倒れたせいで、弾をあてる部分がキャラメル箱の底の部分。さっきまでより、やや小さい。
 弾はあと一発。
 ふと横を見ると、未来と目が合う。「静香ちゃんならできるよ」と言われているような、そんな気がした。
 ふぅと一息。大丈夫、いける!
「やったぁ! 凄い、静香ちゃん!」
「……たかがキャラメルお菓子一つで、大袈裟よ。でも、ありがとう、未来」

 私の最後の弾は、綺麗に命中したわけではなかった。けれど、箱の角にかすったことで、上手く落ちてくれた。
 無事、おじさんからキャラメルを受け取る。
 本当、たかがおもちゃ付きのキャラメル一つで、大袈裟だと思う。五百円もかけて、これ一つだ。むしろ損をしているだろう。でも、素直に嬉しかった。未来は私にぎゅうって抱き着いてきて、それが心地良くて、でも周りに大勢の人がいるからすぐに離れて。
 また手を繋いで、その場を後にする。

「ねぇねぇ、静香ちゃん。さっきのキャラメルのおもちゃ、あけてみよう?」
「歩きながら? 誰かにぶつかるわよ?」
「それじゃあ……どっかにベンチか何かないかな~?」
「あったとしても、この人の多さよ? 埋まってると思うけど。適当な、少し離れた場所でいいんじゃない?」
「んーそうだね」

 人混みを縫って、お祭の会場から出る。会場の出口付近にも、ちらほらと人はいる。それでもさっきよりは随分とマシだ。
 少なくとも、よそ見しながら歩いてたとしても、誰かにぶつかるなんてことはない。
 出口からそのまま道をぷらぷらと歩きながら、未来にキャラメルの箱を渡す。新しいおもちゃをもらった子どもみたいに、未来は目をきらきらと輝かせてそれを手に取った。開けづらいだろうから、私の方から繋いでいた手をそっと離す。

「どう? 未来、何が入ってた?」
「うわぁ、なんか懐かしいー! 昔こういうの、集めてたなぁ」
「これは……指輪ね」

 未来が楽しそうに見せてきたのは、指輪だった。といっても、もちろん本物なんかじゃあない。プラスチックの、見るからに安っぽい、透明な指輪だ。
 未来の言う通り、確かに懐かしい。幼い頃はこういうものを集めたり、心惹かれたものだった。そこでふと、思い出す。翼とジュリアさんのことを。たしかあれは、翼が言っていた。二人で出掛けた際に、ガチャガチャで手に入れたおもちゃの指輪をジュリアさんにプレゼントしたとか。そしてなんやかんや言いながらも、ジュリアさんはそれをつけてライブに立ってくれたとか。
 そんなことを思い出したからか、私は既に行動を起こしていた。

「未来、それちょっと貸して?」
「うん、いいよー」
「あと左手、出して?」
「え? うん、いいけどなんで――」

 素直に左手を出してきた未来の手を取り、指輪を薬指へとつけた。
 未来はしばらくの間、ぽかんとしたまま固まっていたけど、意味を理解したのか漫画のヒロインのように顔を真っ赤にした。
 といっても、私も正直照れ臭い。それでもやってみたかった。未来がどういう反応するのか、わからなかったから。昔はよくおままごとでやったねとか、笑いながら返されるかなとも思っていた。
 でも、未来は意味を理解し、意識してくれた。そのことが嬉しいし、やっぱりちょっぴり気恥ずかしい。
 私からやっておきながら、なんて言葉を発していいかわからない。お互い、目を合わせたまま、固まっている。えーっと、何か言わないと。

「……それ、未来にあげる」

 こんな安っぽい、ただのおもちゃの指輪なんて、もらったところでなんだという話になるだろう。
 それでも未来は嬉しそうに、柔らかい笑みを浮かべて、まるで大切な宝物を抱くように胸の前へ左手を添えた。

「ありがとう、静香ちゃん」

 一言、そう言われた。
 その言葉だけで、胸がいっぱいになった。
 しばらくそのまま、お互いに何も会話することなく歩き続ける。でもその無言は、決して気まずいわけじゃなく、むしろ心地良いものだった。
 いつの間にか周囲に人はほぼいなくて、もうお祭り会場からも結構離れてしまった。けれど、わざわざ戻る気もしない。未来が戻りたいというのなら、戻ってもいいけれど。何も言い出さないところをみると、どうやら同じ気持ちで居てくれているのかもしれない。もう少し、このまま二人きりで居たい。

「あ、あのね、静香ちゃん……」
「どうしたの?」

 突然、未来の足が止まった。私の裾を、きゅっと掴んで。
 だから私も、足を止める。未来は俯いていて、その表情を窺うことはできない。一体どうしたのだろうか、歩きすぎて疲れたのか、それとも体調が優れないのか。

「実は、そのね? きょ、今日……私の家、私以外誰もいないんだ……」
「えっ?」

 顔を上げて、潤んだ瞳で、そんなことを言われた。
 未来はそれ以上、何も言わなかった。すぐにまた、俯いてしまった。でも、それだけで充分伝わった。
 だから私も、あえて何も言わなかった。



◇◇◇



「ただいまー、って言っても誰もいないんだけどね」

 未来がへへっと笑いながら、靴を脱ぐ。私もそのまま流れで、同じように靴を脱いだ。未来の家に来るのは、これで五度目くらいだろうか。
 まぁ今は、そんなことはどうでもいい。
 二歩ほど前を歩く未来の背後から――
「し、静香ちゃんっ?」
「未来……」

 強く抱き着いた。

「ちょ、ちょっと待って! ここまだ玄関だし……」
「そうね、未来の言う通りだわ」
「とか言いながら、手を止める気ないよね!? んっ……」

 うなじに一つキスをすると、未来は吐息を漏らした。いや止める気はなくもないのだけど、それ以上に未来が魅力的すぎて、止めようと思っても止められない。それに今日は会ったときから、抱き締めたい衝動に駆られていたくらいだ。それを今の今まで我慢してたわけだし、少しくらいはいいかなって思う。本当に少しで済むかは、別として。
 首元に触れ、ゆっくりとその手を降ろしていき、浴衣の隙間から手を忍ばせる。腕の中に居る未来が、体を固くした。緊張、しているのだろう。「ダメだよぅ……」なんて言いながら私の右腕を弱々しく掴むけど、むしろそんな甘い声では誘っているようにしか思えない。けれど、未来が本気で嫌がっているのなら、もちろんやめる。

「本当にダメ? 嫌?」
「ふぁ、ぅ……っ!」

 耳元でそう訊くと、未来は小さく首を横に振った。
 つまり、嫌ではないということ。それなら止まる理由は、何もない。
 浴衣の下に侵入させた右手で、胸に触れる。下着の上からでも、しっかりと柔らかい弾力を返してくる。このまま焦らすのもいいかもしれないが、あいにくと私の方が我慢できない。すぐにそのまま下着の中へするりと右手を滑らせ、直に胸を揉みしだく。胸を手で包み込むように揉むと、少し汗ばんだ肌が吸い付くように馴染む。私の手の動きに合わせて、形をしっかりと変える。これがなんとも心地良くて、うどんの生地に触るとき以上の心地良さがある。ずっと触っていたいとさえ、思えてしまう。

「ぁっ、あっ……く……ぅん」

 少しずつ、未来の吐息に熱がこもっていくのがわかる。後ろからだから未来の表情を窺えないことだけは、残念だ。けれど、手のひらの動き、指先一つ一つの動きに可愛らしい反応を示してくれる。それだけで、大体どんな表情をしているかは想像がつくというものだ。
 胸に触れている手のひらに、柔らかくも固い部分が自己主張をし始めたことが伝わる。胸の突起をそのまま手のひらで転がしたり、指先でつついてみたり、きゅっと摘んでみる。

「ひぅっ!?」

 ひときわ高い声を上げて、未来は体を震わせた。
 その反応が嬉しくて、粘土で遊ぶ子どものように未来の乳首をこね回す。左腕は未来のお腹に回して拘束したまま、右手は執拗に胸を弄る。時折未来が反射的に、逃げるかのように体を捩らせるけど、それは私の左腕が許さない。
 乳首をこりこりと摘み、わざと爪を立てて軽くひっかいてみる。甘い声を漏らし、ぴくんっと反応をする。普段の元気で明るい声とは違う、この甘ったるい声。私しか知らない、未来の声だ。その事実が、私の息を荒くさせる。
 時間をかけて胸だけを弄り回していると、徐々に未来の体から力が抜けていくのがわかった。私に体を預けるように、もたれかかってくる。
 そのタイミングを見計らって、左腕をお腹からゆっくりと下へ移動させる。右手と同様に、左手も浴衣の中へと侵入させた。
 太股を撫でると、それだけで未来は「ぁっ」と声を漏らす。既に胸への刺激だけで、体が熱を帯びているんだろう。うなじをぺろりと舐めてみると、これまた「ひゃん」っと可愛らしい声。今ならもうどこに触れても、未来にとっては刺激になるくらいになってるのかもしれない。
 胸の柔らかさを堪能しながらも、左手は汗でじっとりとした太股を何度も何度も撫であげる。あえてまだ、そこには触れないかのように。といっても、やっぱり私の方が我慢できそうにないのだけど。でもやっぱり、こんなに未来が可愛いのだから、正直少しだけイジワルしたい。

「ねぇ、未来」
「ふぇ? あっ、ぅ、ひっ……な、に?」
「触って欲しい?」
「~っ!?」

 未来がさっきから太股同士をすり合わせて、もじもじしているのはわかっている。そのたびに私の左手は、太股に挟まれるわけだから。
 未来の耳をぺろっと舐め上げながら、そんなことを訊いてみる。答えなんて聞かなくても、わかっている。それでも、未来の言葉で言って欲しかった。なんて、ちょっとイジワルすぎだろうか?
 いや、普段から未来に振り回されているんだから、これくらいはむしろ許されるべきだろう。きっとそうに違いない。ええ。
 未来はうーうー唸りながら、くるりと顔を私の方へ少し向けてくる。お互いの視線が絡み合う。未来の瞳は潤んでいて、それでいてすっかり熱を持っていて。そして私に許しを請うような、そんな目で。
 その間も、乳首をこりこり指の腹で転がし、太股を指先でくすぐる。ぴくりと震え、声を漏らす未来。
 すると観念したのか、未来は――
「静香ちゃんに、触って欲しいよぅ……」

 甘えるように、私を求めた。
 ああもう、愛おしい。もう理性なんて、麻痺してしまう。
太股を這っていた左手を、上へ上へと移動させる。そしてとうとうショーツの上から、そこに触れた。びくんって、未来が体を震わせた。
 ショーツの上からでもわかるくらいに、そこは随分と湿っていた。人差し指でこするように、ショーツの上からそこを撫でる。くちゅっとした水音が、確かに耳に響いた。せっかく未来が求めてくれたのだから、ここで焦らすのも可哀想だ。
 ショーツの中に手を入れて、直接刺激することにした。未来の秘部は案の定、すっかりできあがっていた。秘部から溢れ出る愛液を人差し指に纏い、「く」の字に曲げて、未来にそこへの侵入の意図を伝える。一瞬、体を強張らせた未来だったが、すぐに体の力を抜いてくれた。ゆっくりと、けれども確実にそこに指を入れた。

「し、ずか、ちゃ……あぁっ!?」

 そこは一段と熱く、きゅうきゅうと締め付けてきて、それでも分泌される愛液が滑りを良くしてくれて。くちゅくちゅ音を立てながら、指を往ったり来たり。
 もちろん、右手は胸を弄るのをやめはしない。
 上からと下からの刺激に、未来はさっきよりもずっと大きな声で喘ぐ。その声がもっと聴きたくて、私の手はどんどん加速する。

「未来、すごい濡れてる」
「そんな、こと、言っちゃ……ゃふっ!? あぁっ、ダメ、や、ひっ……ッ!」

 今まで以上の刺激に未来は屈んでしまいそうになるけれど、私がそれを阻止する。ぐいっと背筋をぴんとさせるようにして、ぐちゅっと秘部から音を立てて刺激を続けた。右手で胸を撫で回し、左手は秘部全体を刺激するように。
 それでも未来が体を捩らせたりするものだから、その際に秘部にある胸とはまた違う突起に触れた。

「ああぁぁぁっ!? や、そこ、くぅっ……あっ、あぁっ!」

 甘い喘ぎを上げて、大きく体を震わせる。
 そこがきゅうきゅう締まり、未来の限界が近いことを私に知らせてくれた。だからここで一気に、刺激を送ることにする
 少し痛いくらいに乳首を摘み、秘部の突起も指の腹で捏ね回す。すると未来は、びくんびくんと私の腕の中で暴れる。未来の髪が、私の顔をくすぐった。もう少しだ。人差し指のストロークを速め、ぐちゅぐちゅと掻き乱す。とめどなく溢れる愛液が、指に伝わる

「やあぁぁぁっ、だめ、もっ、あぁぁっ!?」

 声を上げて、未来は私の腕の中で果てた。何度も何度も体を跳ねさせて、うなじに玉のような汗をかきながら。
 完全に力が入らなくなったみたいで、もはや全体重を私に預けてきている。

「大丈夫、未来?」
「はぁ……ん、まだ、ちょっと。ねぇ、静香ちゃん、ちゅーして?」

 甘えるようにそう言われて、そういえばキスをしていなかったことを思い出した。
 力の抜けきった未来の体をこちらに向けさせ、向かい合うような形にする。しっかりと、未来の腰に片腕を回しているから、倒れるようなことはない。
 目が合うと、蕩け切った表情の未来が「でへへ~」と笑った後、ゆっくりと目を瞑った。

「ん、ふ、ぅ……」

 唇を重ねた。ふにゅっと、柔らかくて温かくて。
 ぺろっと唇を舐めると、未来の唇が少し開く。その隙間を逃さないように、舌を侵入させた。くちゅぴちゃ粘着質な音を立てて、未来の唇を貪る。どんなジュースよりも、濃厚で甘い。そんなことは錯覚なんだろうけど、それでもそう感じてしまうのだから仕方ない。未来の歯茎を、頬の内側を、丁寧に舐め上げる。くすぐったいのか、ふぅって未来の声が漏れた。未来の舌を見つけ、ちょんちょんってつついてみると、未来もつんつん仕返してきた。それがなんだか、少しだけおかしくて。笑ってしまいそうになる。
 舌を絡ませ、吸い、味を確かめるかのようになぞる。
 お互いの唾液がシェイクしあって、それを未来がこくんこくんと可愛らしく喉を鳴らしながら飲んでくれる。未来を体の中まで染めているようで、ぞくぞくとした感覚が背筋に走る。背徳的なものを感じられて、未来を自分のモノだと感じられて嬉しい。
 そしてこっそりと、私の手は未来の浴衣の帯を解いた。はらりと帯が床に落ちて、浴衣も前が開かれるような形になる。
 未来はそのことに気付き、反射的に浴衣を押さえようとするけれど、少し遅い。私が未来のお腹に手を這わせる方が、早かった。

「ふぁ……しず、かちゃ? ゃんっ、え、またっ……」
「未来、可愛い。とっても可愛いわ」
「や、ぅ……っ」

 未来の頬にキスをして、そのまま首元をつぅっと舐めていく。左手はちゃんと腰に手を回したまま、右手はおへそをくすぐるように刺激しながら。
 徐々に下へ、そしてさっきまで指で弄っていた胸へとたどり着く。ピンクのブラジャーをずらし、まだ固く主張している乳首を、まずは一舐め。ぴくっと震える未来。そのまま乳首をぱくっと口に含み、ちゅうちゅう吸い上げる。

「あぁっ、やら……なんか、ぴりぴりって! くぅ、ん……」

 歯を立ててみたり、舌先で転がしてみたり。吸うだけじゃなく、別の刺激も与える。そのたびに未来は可愛い声を上げてくれるものだから、こちらとしては嬉しい。
 空いている方の手はおへそから腰へ、形の良いお尻を撫でてみたり揉んでみたりと遊んでみる。そこでふと、気付く。さっきのことだ、当然と言えば当然なのだけど、未来の水色のショーツはぐしょぐしょになっていて、大きな染みができている。もはや下着としての役割を、あまり果たせていない。ショーツに指をひっかけ、するすると膝下までさげると、透明な糸が秘部とショーツを繋いでいた。
 胸から口を離して、未来の秘部へと顔を近付ける。私がしゃがむような形になるから、未来が倒れ込まないように、両腕を未来の腰へと回しながら。
 さっき果てたばかりのせいか、それとも今の新しい刺激のせいか、未来のそこはひくひくとしながら愛液をこぽっと分泌させている。思わずじっと見つめていると、未来が「は、恥ずかしいよぅ」なんて言葉を漏らす。
 今から何をされるかは、わかっているんだろう。未来は自らの両手を顔にあてて、私に顔を見せないようにしている。

「ふぁあぁぁぁぁぁぁっ!?」

 秘部を舐めると、未来は大きく震えて声を上げた。そこを吸い上げるように、じゅるじゅると音を立てた。すると未来は恥ずかしさから、いやいやと弱々しく首を横に振った。もちろん、やめるわけもないのだけど。
 そこに舌を侵入させ、新たな刺激を与える。私の顔が未来の愛液でぬるぬるになるけど、今はそんなことどうでもよかった。私の舌先の動きに、普段の姿からは想像もできないくらいに乱れる未来が、ただただ愛おしかったから。
 ぬちゅぴちゃそんな水音と、未来の甘い声が玄関に響く。

「や、あんっ、そこ……い、あ、しずかちゃ、んっ! ふぁぅあっ、ひっ、くぅ……んっ!?」

 果てたばかりの体に、これだけの刺激。
 未来の限界がまたすぐ近いことは、未来の声からわかる。だからこそ、より強く、より激しい、刺激を与え続ける。
 秘部全体をかぷっと口で覆うように刺激し、さらにそこにある肉芽を軽く歯で刺激する。悲鳴とも嬌声ともつかない声を上げて、未来が私の頭を押さえてくる。無意識に私を引き剥がそうとしているのだろうけど、快楽で力の抜けている未来じゃ、私を引き剥がすことなんてできない。
 これで最後。
 肉芽を吸い、舐め、押しつぶした。

「~っ!? あっ、ふ、ぁ……やあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 ひときわ大きな声を上げて、未来はまた果てた。ぴくっぴくっと何度も断続的に体を震わせて、こぽっと音を立てて秘部から愛液を零しながら。
 ゆっくりと、未来を床ではあるけどその場に寝かせてあげる。未だに呼吸が荒く、整っていない。
 ま、毎度思うけど、少しやりすぎてしまったかしら。
 まだ蕩け切った顔で、ぼぅっとしたまま私を見つめてくる未来。

「……し、ずかちゃん」
「えっと、やりすぎた?」
「……後片付け、手伝ってよ?」

 そう言われて、今の状況を振り返ってみる。
 せっかくの未来の浴衣も乱れた状態、ショーツはびしょびしょ、床も愛液で濡れている。あー……これはたしかに。場所と着ているものを、しっかりと考えろということだろう。けど未来も拒否をしなかったわけだし、私だけが悪いわけじゃ決してないと思う。なんて心の中で開き直ってみる。
 ただ今は、そうね。

「未来……とりあえず、お風呂入る?」
「……そうだね」

 まずは体を綺麗にしないと、何も始まらない。
 苦笑い気味に言う私に、未来も苦笑いを返してきた。

「ほら、立てる? 一緒に入る?」
「えっちなことしないなら、一緒に入る」
「それは未来次第じゃない?」
「~っ!」
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