絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

イジワル

プチ投稿作品。レミフラ。オマケあり。
無在さんからいただいたシチュでしたー。





「どうだった?」
「べ、別に……普通だったよ。まぁまぁ暇が潰せた程度かな」

 ベッドに腰掛けたフランドールが、少し震えた声で、レミリアに言う。
 薄暗く、少し冷えた部屋。ランプの灯だけが、ゆらりゆらりと光を生む。フランドールの部屋である。

「それじゃあ、もう一つ話をしてやろうか?」
「うにゅわ!? も、もういいよ!」
「何で? 暇なんでしょう?」

 先刻までレミリアは話を聞かせてあげていた。フランドールが暇だ暇だと喚き、暇潰し程度に何かないかと言い出したのが原因だ。そこでレミリアは、つい最近パチュリーから聞かせてもらった話を思い出し、それをフランドールに話した。レミリアがパチュリーに暇だ暇だと喚き、暇潰し程度に何かないかと言い出して、聞かせてもらい、覚えた話だ。
 内容は実に簡単な怪談話。壊した人形が寝ている間、枕元に立っているとか、金縛りにあって動けない状態の中、目の前にオバケが不気味に笑っているなどなど。
 ただ、パチュリーの話し方は中々上手かったのだが、レミリアに恐怖を与えるまででは無かった。だからこそ、レミリアは軽い気持ちでフランドールに話したのだが、

「ぁう……」
「これは……良いわね」
「ふぇ?」
「あぁ、こっちの話」

 分かりやすい程、怯えてしまった。
 いつもの天真爛漫な笑顔も良いが、涙目でちょっと強がっている姿も、良い。そんなことをレミリアは思って悶えていた。表向き表情はクールな表情でだが、心の中では小さなレミリアが頭を抱えながら悶えて、うひゃひゃひゃと笑っているような状態。

「そう、なら私はそろそろ自室に戻るわよ?」
「え!?」
「だってもう良いのでしょう? 暇潰しが済んだのなら、私は必要無いじゃない」
「ぁぅ……」

 ここでフランドールがレミリアを引き止めるには、怪談をまた聞きたい、と言わなきゃいけない。だけどこれ以上聞きたくない。
 葛藤するフランドール。
 そんな様子を楽しそうに見つめるレミリア。

「あ、あのさ、お姉様」
「ん?」
「私、実はちょっと怖――」
「怖いなんて無いわよねぇ。私はパチェから聞いた時は、鼻で笑ってやったくらいだし」
「ぅ……」
「しかも吸血鬼がオバケなんてものを怖がったりしないわよね」
「あー……も、もちろん!」
「そ、それじゃあ私は戻るわね」

 レミリアがゆっくりと、一歩、また一歩と、扉へ歩む。
 扉に手をかけ、

「ぅにぃー!?」
「ぐっ!?」

 突然、レミリアの背後からタックルの勢いで抱き付くフランドール。
 振り向き、フランドールを見ると、涙目で睨んでいた。

「イジワル……」
「何のこと?」
「……分かってるくせに」
「あーはいはい」

 正面に向き直り、ギュッと抱き締め返す。レミリアよりも小柄な身体は、やけに温かい。あやすように、髪を指で梳く。くすぐったいのか、少しだけ身をよじるフランドールだが、決して嫌そうな顔はしていない。目を細めて、安心しきっている感じだ。

「お姉様はイジワルだ」
「そうかしら?」
「許してあげない」
「それは困るわ」
「今日……一緒に寝てくれたら、許す」
「それくらい、御安いご用ね」

 互いに視線を交わして、なんとなく笑う。
 その日は、手を繋いで一緒に眠ったそうな。












 オマケ



「――っていう話をこの前レミィに話したら、鼻で笑われたわ。まぁ吸血鬼に怪談話なんてのがいけなかったのかしらね」
「あ、あはは……そうですか」

 淡々として話すパチュリーに、何故か冷や汗のようなものを流している小悪魔。

「小悪魔」
「ひ、ひゃい!?」

 小悪魔のその態度を見て、妖しく口の端をつりあげるパチュリー。その様子に怯えている小悪魔。
 走り逃げる小悪魔、追うパチュリー。パチュリーが賢者の石を振りかぶり、投げる。小悪魔の後頭部に162キロの速度で直撃。パチュリーは俯せに倒れる小悪魔の上に馬乗り、耳元で怪談話を呟き続ける。軽く120分ほど。泣いても喚いても、止めなかった。


「あー面白かった。まさか小悪魔が怪談話苦手なんてね」
「うぅぅ……」

 涙を浮かべながら、放心状態の小悪魔。
 全く動く気配の無い小悪魔。
 それを見たパチュリーは、

「大丈夫小悪魔!? 一体誰がこんなことを!?」
「パチュリー様ですよぉ!?」

 勢いよく起き上がってツッコミを入れる小悪魔。

「なんだ、立てるなら大丈夫ね」
「酷い……」

 そう言って、何処かへ行こうとするパチュリーの背後に、小悪魔は――

「あ、あの」
「随分積極的じゃない」

 ギュッと弱々しく腰にしがみついた。
 顔を真っ赤にしてる小悪魔に対して、パチュリーは全く動じていない。

「ぱ、パチュリー様」
「何かしら?」
「今日一日、私から離れないで下さい……」
「……」
「お願いしますからぁ……」

 ふにゃふにゃした口調になっている小悪魔。

「一日だけでいいのかしら?」
「え?」

 小悪魔の髪を、優しく撫でる。

「あなたが望むなら、これからずっと、一緒よ?」
「ふぇ?」

 プロポーズに近い言葉を理解するのに、小悪魔はしばらくかかった。そして理解した瞬間、

「ふわぁっ!? ふぇぇぇぇ!? ぱ、パチュリー様!?」
「小悪魔は、どうしたいのかしら?」
「わ、私は――」

 この後、小悪魔が何て答えたか。二人が、約束を交わしたのかは、パチュリーと小悪魔だけが知っている。

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