絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

はるみき小ネタ

ファンとして、アイドルとして』『匂い』の続きのような世界観ですが、とりあえず美希が春香のことめっさ好きってことだけ分かっているとこれ単体でも読めますきっと! 春香さん遅れましたけど誕生日おめでとうございます。

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「お疲れ様、春香! 最高だったの、最高のライブだったの!」
「うん、ありがとう美希。けどその真っ赤な法被と鉢巻、春香命って刺繍まで入っているその法被と鉢巻、できれば外して欲しい」

 春香がホテルのベッドに腰掛けていると、入ってきたのは美希だった。興奮の冷めない様子で、まだ顔がやや赤い。
 それもそのはずで、つい一時間ほど前まで春香の誕生日ライブがあったのだ。美希はそこに関係者としてではなく、一般参加していたのである。美希曰く、自らの運で勝ち取った座席で見るからこそ、そして観客席から見てこそ120%楽しめるとのこと。
 ライブを終えた春香は疲れているだろうからと、早い段階でホテルへと帰された。しかしたくさんのお誕生日おめでとうを浴びたのもあって、気持ちが昂ったまま中々落ち着かず、眠れる気もしなかった。
 そんな中、現れたのが美希である。
 美希がライブを見に来てくれていることは知っていたが、改めて至近距離で美希の格好を見ると逆に冷静になれるものがあった。

「それプロデューサーにも言われたけど、一体何がいけないのか分からないの。ファンのみんなのこういう姿、嬉しいものだって思うのに」
「うん、ファンのみんなだったら凄く嬉しいけど……知り合いの、しかも同じ事務所の仲間がそんな姿していると、ギャップの差とかいろいろあって辛い」
「あ、春香はもうパジャマなんだ。お風呂入った?」
「ううん、お風呂はこれから。とりあえず先に着替えちゃおって思って、少し休んで体力回復させないと、お風呂で寝ちゃいそうだし。それより美希、早くそれ脱ごう?」
「そっか、ならミキが労ってあげるの! お風呂で背中流してあげよっか?」
「いやいいよ、美希だって疲れてるでしょ? 美希、早く脱いで?」
「ミキはむしろ、春香にエネルギーを貰って元気いっぱいなの! だからミキのことは、気にしないでいいの」
「いいから早く脱いでよ!?」
「そんな……春香、大胆なの」
「いや違うからねそういう意味じゃないからね!?」

 もじもじとして頬を赤らめる美希に、春香は全力で首を横に振る。
 結局脱ぐことを約束はしてくれなかったが、これ以上訴えてもスルーされるだけの未来が視えていたので、春香は諦めることにした。
 美希はベッドに乗っかり、そのまま春香の背後に回る。そして両肩に手を置き、ぐっぐっと力を込めて揉み始める。

「えぇぇ、突然何……ふぉあぁぁ~」
「ミキなりの労いなの。ミキ、結構肩揉み上手いんだよ?」

 目を細めて気の抜けた声を出す春香に、美希は満足そうに微笑む。
 疲れのせいか直していないのだろう、髪がまだ乱れていることが分かる。今はリボンを外しているので、美希からしたら少しだけ珍しく見えた。

「ねぇ、春香」
「んー?」
「こうして無防備な春香の後ろ姿見ていると、ムラムラってするの」
「今すぐ肩から手を離してくれると嬉しいかな」
「もうっ、冗談なの」
「人のうなじに顔を埋めている時点で冗談に感じな――あっ、ちょ、こ、こらぁ……っ! くすぐった、んっ、ふぁ……」

 春香のうなじに鼻を擦り付け、すんすんと匂いを嗅ぐ。くすぐったさと羞恥に、美希から逃れようと身動ぎをする。しかし、それに対抗するように、美希が肩に置いていた手をそのまま滑らせ、春香の体をぎゅうっと抱きしめた。

「ちょちょ、美希ぃ」
「ん~やっぱり良い匂いなの」
「あ、汗たくさんかいちゃってるから!」
「それは春香が今日のライブを頑張った証だもん、むしろ良いことなの」
「今の状況じゃまったくちっとも良くないよぉ! もう、美希! 怒るよ!」
「実はね、春香に誕生日プレゼントを用意しているの」
「せめてまともな会話のキャッチボールをして!?」

 何故このタイミングで誕生日プレゼントの話をするのかという、春香のツッコミも案の定スルーされる。
 美希はふふっと楽しそうに笑うが、密着している分そのときの吐息さえくすぐったい。春香から美希の表情は窺えないが、きっと意地悪い笑みを浮かべているんだろうなということは分かった。
 普段の春香ならまだ少しは抵抗ができただろうが、ライブで体力を消耗した春香にはもう抵抗する体力がなかった。

「ミキね、とっても悩んだの。春香に何をあげたらいいのかなって」
「美希がそうやって私のことを一生懸命考えてくれているだけで、私は嬉しいよ」
「……春香はたまにそういうことさらっと言うから、本当反則だって思うな」
「え? な、何かおかしなこと言った?」
「ううん、春香がおかしいのは今に始まったことじゃないから、気にしないでなの」
「物凄く自然に貶された気がするよ!?」
「春香のこと大好きだよ」
「雑! 嬉しいけど誤魔化し方が雑――って、うひゃあっ!?」

 思わず勢いよく振り返る春香だが、真後ろに、ほぼ密着する形で美希がいることを失念していた。
 あまりの顔の近さに、変な声を上げてしまう。
 そんな春香の反応が面白かったのか、美希は意地悪い笑みを浮かべた。春香がさっき想像していたものが、まさに目の前にあった。
 あ、これはまずい。いろいろと。春香は心の中でそう思うが、もちろん抱き締められている今、逃げられるはずもない。危険信号だけが、喧しく脳内に鳴り響く。

「何、春香、今の声? 意識しちゃった? ミキのこと、意識しちゃった? ねぇねぇー」
「うぅ……そりゃこれだけ近かったら、ちょっとは恥ずかしいというか照れちゃうのは当たり前でしょ」
「ミキだから照れちゃうんでしょ? あはっ、春香ったら可愛いの!」

 そりゃこんな可愛い女の子に、魅力的な子がこんな近くに居たのなら、照れるに決まっているだろう。と春香は叫びたかった。けどそれを言ってしまうと、また美希が調子に乗って弄りに弄ってくる未来が視えたので、体を震わせて堪えることにした。
 そんな春香の思いなんて関係なく、美希はぐりぐりとうなじに顔を押し付けるように、じゃれてくる。

「あーもう春香はいちいち可愛いから困るの! やっぱり誕生日プレゼント、一日ミキを好きにできる権利にしてもよかったかも。プロデューサーや千早さんに相談したら、ドン引きされたからやめたけど」
「プロデューサーさんと千早ちゃんが居てくれて、本当によかったって今思ったよ」
「ミキを好きにできる権利に比べると、ちょっと魅力減っちゃうかもだけど……はい、これ」
「……これって?」

 美希が春香の目の前に出したのは、一枚のチケットだった。
 春香はそれを手に取ると、そのチケットに書かれている文字を目で追う。するとそれは二日後に行われる、美希の単独ライブチケットであることが分かった。いつも自ら応募してチケットを入手してくる美希にお返しとばかりに、春香もこっそり応募していたライブのチケットだった。しかし、抽選結果は虚しくもチケットをご用意できませんでしたのメッセージ。
 そんなライブのチケットが、春香にとって行ってみたかった美希のライブのチケットが、目の前に突き出されたわけである。

「前に春香はミキのライブ来ちゃだめーって言ったけど、一度くらいはミキの本気を近くで見て欲しいなって思ったの」
「美希……」
「まぁもしミキを好きにできる権利も欲しいって言うなら、そっちもあげられるけど」
「いやそっちはいいからね!?」

 呆れたように笑いながら、けれども「美希、ありがとう。本当、嬉しいよ」と春香は言った。
 すると美希は一瞬呆けた表情をした後、すぐにぱぁっと眩しいくらいの笑顔で――

「よっし、ミキ、春香のお背中流しちゃうよ! むしろ前も流しちゃうの!」
「空気読んで!」

 結局その後、一緒にお風呂に入ったとか入らなかったとか。
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