絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

一日普通の女の子

プチ投稿作品。レミフラ。
糖分高めです。80%くらい。
100%はアウトになっちゃいますから、抑えつつ書きました。







「ヒマ~何か無い?」

 そんなフランドールの一言。

「なら、一日普段と違う自分になってみれば?」
「うにゃ?」

 たった一言から、今日一日が変わる。



 淡く紫色に発光する魔方陣の中央に、フランドールが立っている。魔方陣の周りには小悪魔とパチュリーが、呪文詠唱を行なっている。
 パチュリーのみでは無く、小悪魔と共に読み上げなければならない特殊なタイプの呪文。
 魔女としての魔力と、悪魔としての契約による束縛力を複合させるタイプの珍しい魔法だ。

「んっ!」

 一際、強く発光した瞬間、その光がフランドールを包み込んだ。
 そして、発光が止んだ。
 息を荒くするパチュリーを支える小悪魔。

「大丈夫ですかパチュリー様?」
「妹様、これで貴女は今日一日だけ能力の使用、及び吸血鬼としての力は封印されたわ」

 魔法力で吸血鬼としての身体能力などを制御、能力は悪魔の契約で一日のみ使用禁止。
 つまり、今のフランドールはただの少女である。

「ありがとうパチュリー!」
「けど危ないから誰かと一緒に居た方が良いわよ。ちなみに私は……無理」

 パチュリーが完全に気を失った。
 膨大な魔力、契約と魔力の複雑な合成、小悪魔のセクハラに疲れたのだろう。

「パチュリー様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 死んじゃ嫌ですぅぅぅぅぅ!」

 小悪魔は泣きながらパチュリーを抱き締めたり揉んだり舐めたりする。
 フランドールは見なかったことにしておいた。

「それじゃあ小悪魔、私はお姉様のトコ行ってくるね」
「お気をつけて下さい。私は疲れきったパチュリー様をベッドに寝かしてきます。えぇ、ベッドに……ふ、ふへへ」

 パチュリーをお姫様抱っこして、小悪魔は奥へと消えてった。
 それを見なかったことにしたフランドールは、図書館を後にした。





◇◇◇





「お姉様、入るよ」
「その声はフランね。どうぞ」

 フランドールがレミリアの部屋に足を踏み入れる。
 相変わらず紅い部屋で、普通の人なら落ち着けないような部屋だった。

「あれ? お姉様、どっか行くの?」

 日傘を片手に、咲夜がレミリアの隣りに立っていた。

「お嬢様は本日、博麗神社へ向かう予定です」
「そういうことよ。で、フランは何の用かしら?」
「あーじゃあいいや。美鈴と一緒に居るから」

 出掛けるのなら仕方無い。しかも咲夜まで付いて行くのなら、残るのは美鈴だ。門番の仕事をしているだろうが、フランドールの頼みなら従うだろう。小悪魔はパチュリーの世話をしているから、美鈴しかいない。

「ん? 何の話?」
「美鈴と一緒に一日過ごす話」
「何故?」
「美鈴が、必要なの」

 捉え方によっては、激しく誤解されるようなフランドールの言い方に、レミリアは固まる。

「咲夜、私は今から美鈴を潰してくる」
「お止め下さい」
「無理。美鈴は大切だけれど、フランに手を出したとなっては話は別。半殺しにしないと気がすまない」
「じゃあ私は美鈴のトコ行って来るから」
「待て、ストップ、フリーズ! フラン、行っては駄目よ」

 笑顔で走り去ろうとするフランドールを、レミリアは必死に止めた。

「うにゅ、何さ?」
「あ、えーと……」

 しかし、美鈴の元へ行くなというのはレミリアの我侭だ。止める理由が無い。
 レミリアは考える。

「そ、そう! 結局、何故私の元へ来たの?」

 考えた結果、まだ解消されていない疑問を訊くことにした。
 咲夜は言葉を発しないで、大人しく日傘を振り回して遊んでいる。

「んー? 本当はね、お姉様に丸一日ずっと一緒に居てもらいたかったんだけど、お姉様出掛けるみたいだからさ」
「っ!?」

 お姉様に丸一日ずっと一緒に居てもらいたかった、この一言がレミリアの脳内でずっとエコーがかかった状態になる。

「……咲夜」
「はい」
「神社へ行くの中止」
「分かりました」

 日傘を振り回すのを止めて、頷く咲夜。

「お、お姉様?」
「フラン、一日ずっと一緒に居てあげるわ」
「え、でも……」
「いいからー! あなたがー好きだからー!」

 レミリア加速中、主に脳内。
 レミリアの脳内では既にフランドールがベッドの上で下着一枚と靴下だけになっている。

「さぁさぁフラン、丸一日不夜城レッドよ」
「意味分からないよ」
「お嬢様、私はどうしましょう?」
「咲夜、今日は休んでていい。好きなように過ごしなさい」
「分かりました」

 とは言っても、咲夜は丸一日休暇ということが珍しいため、どう過ごしていいか悩む。
 悩みに悩んだ結果、仕方無くドロワーズクエスト、通称ドロクエのレベル上げをすることにした。

「では私は自室に戻ります」
「あぁ、ご苦労だった咲夜」
「じゃあね、咲夜」

 次の瞬間にはもう咲夜はいなかった。おそらく時を止めて移動したのだろう。
 部屋にはレミリアとフランドールだけが残る。

「さて、私たちはどうするか」
「んー……そういえばこんな状態になったからって、別にしたいことがあるわけじゃないや」
「こんな状態?」

 レミリアはフランドールの言葉に首を傾げる。

「あれ、説明して無かったっけ? 私、今は能力も吸血鬼としての力も無い状態なんだよ」
「……はい?」

 時間が止まった。
 何を言ったのか理解出来ないという表情のレミリアに、笑顔で説明するフランドール。
 パチュリーと小悪魔によって、一日だけ力を封じてもらったこと。
 一人では危険だから、今日一日レミリアと一緒に居たいということ。
 全てを聞き終えたレミリアは、青ざめた顔をしていた。
 そしてフランドールの肩を掴む。

「何をしているのよ! もし何かあったら――」
「大丈夫だよ。だって、お姉様が私を守ってくれるでしょう?」
「っ!?」

 無邪気にそう言うフランドールに、悶えるレミリア。

「当たり前よ! フランは私が守る!」
「わわっ!?」

 レミリアはギュッとフランドールを抱き寄せてそう言った。

「フランの身に迫る危険は、私が全て排除する」
「ありがとう、お姉様。大好きだよ!」

 えへ~と笑うフランドールを見て、軽く体中から血を出して悶える。

「ふ、フラン……」
「私ね……」

 ギュッと、より強くレミリアに抱き付く。
 温かくて、甘い香り。

「私、こうして普通にお姉様に甘えてみたかったんだぁ。ずっと、ずっと」
「ぐはぁっ!」

 普段甘えて来ないフランドールからの突然の、実は甘えたかった発言にレミリアはさらに悶える。

「い、今までだって甘えて良かったのに……」
「だって、好きすぎて、大切すぎて、だからこそ壊したく無くって……」

 能力を扱いきれていないフランドールは、感情によって暴走してしまう可能性がある。
 だからこそ、フランドールは大好きなレミリアに必要以上に甘えたりしなかった。
 壊したく無かったから、気持ちを抑えて。

「でも、今は甘えて良いよね? えへ~」
「あぁもう可愛い!」

 レミリアの胸に顔をぐりぐりとして、甘える。
 そんなフランドールを力強く抱き締め返す。

「フラン、顔を上げて」
「え……きゃぅ」

 フランドールの頬に、レミリアは軽くキスをする。最高最大全ての愛情を込めて。
 突然のことに、フランドールはピクッと体を震わせるが、すぐにリラックスした様子になる。

「ん、うにゅ、くすぐったいよ……」
「フラン、愛してる。我慢なんてしなくていいのよ。私は貴女が大好きだから」
「みゃ、ぁう……」

 頬、額、鼻、耳、いろんなトコにキスをする。一つ一つに愛情を込めて。

「フラン、こっちを向いて」
「ん……」
「いいかしら?」
「は、恥ずかしいんだから訊かないでよ」
「ん、ごめんね」

 フランドールは顔を赤くして、頬を膨らませた。
 そんなフランドールを愛しげに撫で、そっと唇を近付ける。
 レミリアもフランドールも、緊張して少し体が強張る。

 そして、唇同士が重なりあった。
 ただ触れるだけの幼いキス。
 だけど愛が詰まった、温かくて優しい口付け。
 二人、体をより強く抱き締め合った。
 唇はまだ重ねたまま。どこか甘くて、心地良い。
 互いに、鼻で息をすることも忘れていた。それほどこの行為に夢中になっていた。

「はぁ……」
「んっ……」

 名残惜しげに離れた。呼吸をするために。
 そして、新しい空気を肺に運んだ後、急ぐようにまた唇を重ねた。
 馬鹿みたいに、ただ同じことを繰り返す。何度も何度も、唇を重ねる。
 それだけで、満たされていくのを感じた。

「んゃぅ、お姉様……」
「フラン……愛してる。これからも、ずっと」
「えへへ、お姉様~」
「何かしら?」

 穏やかに笑う。

「私、今すっごく幸せだよ」
「奇遇ね。私もよ」

 二人、クスッと笑いあった。
 何がおかしいのか分からないけれども、笑った。

 抱き締め合う二人の間には、確かな幸せが存在していた。

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