FC2ブログ

絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

case19:『尊敬』

にとりさんとはたてさんのお話。



 Case19:『尊敬』



「にとりぃー直ったぁ?」
「まだ開始してから、五分も経ってないんだけど」
「だって、簡単に直るって言ったじゃん」
「まぁそりゃそうだけどさ、せっかくだししっかりメンテしておくよ。いちいち頻繁にここへ来るのも、面倒だろう?」

 にとりは器用に手を動かしながら、ちゃんとはたてとの会話もこなす。はたてから不調だからと渡されたカメラだったが、ただ単にメンテナンス不足が原因だった。大きな支障こそないが、放置するのもあまりよろしくない。
 はたてはごろごろと床を転がりながら、暇そうにしている。人によっては、鬱陶しいと蹴られても文句は言えないが、にとりにはもはや慣れっこだった。
 しばらくの間、かちゃかちゃと機械を弄る音だけが部屋に響き渡る。その時間が数分ほど続いた後、はたてが口を開いた。

「私はむしろ楽しいけどね」

 一体なんのことを言ったのか分からず、にとりは手元から目線をずらした。はたてをちらりと一度だけ見る。

「あぁえっと、ほら、さっきの話。にとりのトコに行くの、面倒じゃないよ?」
「……あんまり鴉天狗様が、河童と親しくするものじゃないよ」
「あったま固いわよねー山の社会って。今時、そんなもん、面白くもなんともないっていうのに」
「はは、面白さを求めているわけじゃないからねぇ」
「そもそも山の外には面白いことが転がっているっていうのに、いつまで山の社会で引き籠ってるのかしら」
「それ、はたてが言えた義理じゃないよね」
「わ、私はいいのよ! 最近はちゃんと、外に出まくってるし!」
「……うん、はたてのそういうところ、凄いなぁって思うよ」
「私よりも、文の方が行動的だとは思うけど?」
「ううん、文は昔から行動的だから。はたてみたいに、途中から外に目を向けて自ら行動するのって、凄く勇気のいる行動だと思う」
「そうかしら? 確かに不安もあるけど、それ以上に期待に満ち溢れているんだから、行動に至るのは当たり前だと思うけどねぇ」

 はたてが小首を傾げる。はたてには大したことのないことなのだろうが、にとりにとってそんなはたては、純粋に羨ましかった。そして実際に行動に移れるはたてに、尊敬を覚えていた。
 にとりは帽子を深く被り、くくっと笑う。

「何笑ってるのよぅ?」
「いやいや、別になんでもないよ」
「怪しいんだけど」
「さーて、ちゃちゃっとメンテナンス終わらせちゃおうか!」
「あ、こら、露骨に話逸らさないでよ!」

case小ネタシリーズ | コメント:2 | トラックバック:0 |
<<映画4週目! | ホーム | 3週目のアイドルマスター輝きの向こう側へ!>>

コメント

なんかほんわかしますね~。はたての楽しい発言は……にとはた宣言かッ!
2014-02-12 Wed 18:44 | URL | ロドルフ [ 編集 ]
>>ロドルフさん
にとはたはまたいつかじっくり書きたいものですええ!
2014-02-13 Thu 18:21 | URL | 喉飴 [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |