絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

case4:『チャンス×』

文さんと霊夢さんのある日の一コマ。



『チャンス×』



 太陽の光がやや眩しいくらいの天気の中、縁側に座るは文と霊夢。
騒がしいことが多い博麗神社で、こんなにも静かな時間は珍しい。そのせいか、霊夢はかくかくと頭を揺らし、最終的には文の肩に寄り添うようにして眠り始めてしまった。
文は起こすべきか否か数秒ほど悩んだが、たまにはこういう時間も良いかもしれないと思い、起こすのをやめた。

「しかし本当、静かねぇ……」

 霊夢を起こさない程度の声の大きさで、ぽつりと零す。横の霊夢にちらりと目をやると、整った睫毛、ほんのりと赤い頬、すぅすぅと穏やかな寝息を立てているのが目に入った。
 そこでふと、文は気付く。誰もいないこの状況で、無防備に眠る霊夢。これはチャンスだ、と。
 もちろん、起こすようなことはできない。けれども、肩に腕を回して、手を置くくらいはいいんじゃないだろうか。そう文は思い、すぐさま行動にで――れなかった。

「……いや、ちょっと待とう」

 文の頭には、もしこの場を誰かに見られたらどうするかという考えがあった。今でこそ誰の気配もうかがえないが、この幻想郷、気配なんていくらでも消して一瞬で現れる輩がそれなりにいる。そして誰が来てもおかしくない、博麗神社という場所。
 けれども、チャンスであることは間違いないわけで。
 文は悩む。「くぉぉんぅぅぅぅっ……」という謎の唸り声を上げながら、悩む。
 そっと腕を回し、手を肩に。たったそれだけのことが、中々踏み出せない。緊張と葛藤からか、ぷるぷると手が震える。ゆっくりと、けど確実に、霊夢の肩へと手を伸ばす。
 そしてあと数センチもない。そんな寸でのところで――

「~っ!」

 文は手を引っ込めた。そしてため息を一つ、大きく零す。

「いやリスクの方が大きいからであってそれに眠っているときに積極的にとかなんか卑怯だし決してヘタれたわけじゃないしそこらへん勘違いしないで欲しいっていうかむしろ私は理性が強くしっかり者だという点を評価して欲しいわねこれうん」

 誰がいるわけでもないのに、宙に向けてぶつぶつと言い訳を始める文だった。
 
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コメント

霊夢(このヘタレめ~!)←起きてたら絶対思ってる。
文さん、据え膳食わなきゃなんちゃらですぜ?
2013-10-06 Sun 23:28 | URL | ロドルフ [ 編集 ]
>>ロドルフさん
こうしてヘタレ具合を、相談相手であるはたてさんや椛やにとりにからかわれるハメになってしまう文さんでしたまる(ぇ
2013-10-07 Mon 19:10 | URL | 喉飴 [ 編集 ]

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