絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

盛り上がりは無いお話

プチ投稿作品。ルナサと霊夢でほのぼの。
ルナサ初書きでした。なんか書いていて楽しかったですw





「やぁ」
「やぁ」
「反応薄いね」
「わぁ、びっくり!」
「わざとらしい反応ありがとう」
「どういたしまして。で、冗談はさておき」
「冗談だったんだ」
「あんたが一人って珍しいわね。他の二人は?」

 霊夢が境内で箒を掃いていると、珍しい人物が訪れた。
 黒い服にふよふよと宙に浮いてるヴァイオリン、少し目が細くて、微妙にテンションが低い人物。ルナサだった。いつもならばメルランとリリカも居る筈だが、何故か今日は一人だった。

「買い出し、ジャンケンで負けたの」
「買い出しなんてするのね」
「買ったのは林檎」
「別に訊いてない」
「うん、それは分かってる」
「テンション低いわね」
「そう? 普通だけど」
「たまにはテンション上げてみれば?」
「私がキャーキャー叫ぶようなテンションをしているのなんて似合わない」
「そうかしら? 案外似合うかもよ」
「では少しだけ……頑張ってみよう」

 うんうん唸り、準備するルナサ。
 わくわく霊夢。
 唸るルナサ。
 どきどき霊夢。
 唸るルナサ。
 唸る霊夢。
 うなルナサ。
 欠伸する霊夢。

「うん、心の準備完了」
「あ、やっと?」
「いくよ」
「どうぞ」

 すぅっと息を吸い込む。そして、

「ヒャッハー! ここは通さねぇぜ! ヒャッハー! 水だぁ!」
「うん、ゴメン。やっぱり似合わない」
「うん、分かってた」
「大体今の性格まで変わって無かった?」
「私の中で一番テンション高い人物を真似てみた。頭モヒカンでナイフ振り回すような世紀末人物」
「ミスチョイス」
「ミスチョイスか」

 なんとなく、黙る二人。
 そこで、霊夢はふと思う。

「あんた買い出し終わったんでしょ?」
「うん、林檎」
「別にそれは訊いてない」
「ゴメン」
「で、何しに神社来たのよ?」
「久し振りの遠出で、少し疲れてしまってね」
「ふむふむ」
「数分ほど休憩させてくれない?」
「帰れ」
「そう……残念」

 ちっとも残念そうに見えない。

「せっかくだからお参りして帰るよ」
「よし、休憩してけ」
「え? でも……」
「いいから、素敵なお賽銭箱はあっちね」

 霊夢の指が指した方向へ、素直に従うルナサ。
 小銭を取り出し、五百円玉をお賽銭箱に投げ入れた。
 驚く霊夢とは対象的に、ルナサは静かに目を瞑り手を合わせる。
 どれくらい時間が経っただろうか。
 そんな長い時間じゃあ無かっただろうが、霊夢にとっては、それが凄く長い時間に感じられた。箒を手から落として固まっている。

「……さて、と」

 ふぅと息を吐き、くるりと振り返った瞬間、

「あ、あああああああああんたぁ!」
「きゃあっ!?」

 霊夢に肩を掴まれて、揺さぶられた。
 突然のことに、珍しく変な声を上げてしまった。

「ありがとう! ほ、ほほ本当にお賽銭入れてくれるなんててて」
「あ、あうー」
「しかも五百円玉って!? ブルジョワなの! ブルジョワなのね!」
「う~う~!?」

 肩をガクガク揺さぶられ続け、ルナサはふらふらしている。
 目をグルグルさせているルナサに気付いた霊夢が、パッと手を離す。

「ご、ごめん!」
「いや、大丈夫」
「と、とりあえず歓迎するわ。お茶入れてくるから縁側で待ってて」
「うん、分かった」

 霊夢の言葉にコクリと頷き、ルナサは縁側へと向かう。

「……良い天気」

 縁側に腰掛け、空を見上げる。
 視界が霞むほどに明るい青空。風が、ルナサの髪を撫でる。虫の鳴き声、木々の囁きが心地良い。

「年寄りくさいわね」
「でも、良い天気なのは事実」

 霊夢がお茶を手渡す。
 ルナサはそれを受け取り、目を細めてお茶を啜る。霊夢も、お茶を啜る。
 二人同時にお茶を飲むのを止め、二人同時に息を吐く。
 傍から見たら年寄り二人だ。

「美味しい」
「それは良かったわ」
「うん、疲れもとれるよ」
「そういえば、あんたさっき何をお願いしてたの?」
「ん?」
「五百円玉使ってまで熱心にお参りしてさ。五百円玉使ってまで」
「何で二回言ったの?」
「それほど驚きだったのよ。普段あんまりお賽銭入れてく人なんていないから」

 霊夢のその言葉にルナサは首を傾げる。

「神社に来たら大体はお参りするものじゃないの?」
「そういう常識を持ってないやつの方が多いのよ」
「へぇ、不思議」
「私からすればあんたの方が不思議だけどね。で、何お願いしてたの?」
「次のライブも上手くいきますように」
「……それだけ?」
「そうだけど?」
「みんなあんたみたいな性格だったら良いのに……いや、テンション低いやつばっかになるか」
「失礼な。私はこれが普通なの。周りがテンション高すぎるだけ」
「そんなもんかしらね」
「そんなものだよ」

 さて、と言いルナサは立ち上がる。

「もう行くの?」
「うん、十分な休憩が出来た。ありがとう」
「そう、またいつでも来なさい」
「ジャンケンに負けたらね」

 そう言って、ルナサは去っていった。
 霊夢は小さく手を振り、見送った。
 そして、姿が見えなくなった後、なんとなくお茶を啜る。

「うん、美味しいわ」

 やっぱり、美味しかった。
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