まだまだ2012-03-01 Thu 02:50
息抜きしてたら無意識モードで書き上げた小ネタ。
盛り上がりがあるわけでもなく、勢いがあるわけでもない、そんなフランドールとパチュリーさんの小ネタ。 この二人で書いてここまで何もないのも、ある意味珍しいです。 「珍しいわね、妹様が私を部屋に呼ぶなんて」 「まぁね。いつも私が図書館に行ってるから、たまには来てもらうのもありかなーって」 「別に私は妹様と会うために、図書館に居るわけじゃあないのよ」 「まぁまぁ、今日は私がもてなしてあげるから、ゆっくりして行きなよ」 そう言って、フランドールは紅茶を渡す。珍しく、フランドールが淹れたものだ。 パチュリーは素直に受け取り、そっと口に運ぶ。しばらく眼を瞑り、それを味わう。その間に、フランドールは自分の分の紅茶を淹れる。 そしてフランドールが飲もうとしたそのとき、パチュリーは口を開いた。 「五十二点ってところかしら」 「うぁ、びっみょーな点数」 「別に悪くはないのだけどね。それでも咲夜や小悪魔の淹れるものと比べちゃうと、どうしてもね」 「パチュリーも紅茶淹れるの、実は上手いもんね。滅多に淹れないけど」 「レミィもね。同じく滅多に自分で淹れることなんてないけど」 「あーもう、なんか悔しいなぁっ」 フランドールは一口飲み、ため息を零す。決して不味くは無い。だが、それでも普段咲夜が淹れるものの、足元にも及ばない。フランドール自身、飲んでそう感じた。 「何がいけないんだろう……いや、何が足りないのか、かなぁ」 「妹様が紅茶を淹れ始めたの、つい最近でしょう? なら上出来だと思うけど。どうしてもって言うなら、咲夜に直接訊けば良いじゃない」 「それもなんか、悔しいじゃん」 「何かを効率良く学びたいのなら、くだらないプライドなんて捨てた方がよっぽど早いわよ」 「むぅ、パチュリーは今まで、直接誰かに教えを求めたことがあるの?」 「そんなこと、一度も無いに決まってるでしょう。魔女だもの。プライドはそれなりに高いつもりよ?」 「くだらないプライドなんて、捨てた方が効率が良いんじゃなかったの?」 「私には時間があるもの、人間と違ってね。遠回りも悪くないわ。効率の良い方法なんて、本を読めばそれで充分」 「じゃあ私も、私なりに頑張る方を選ぶよ。でも、時間をかけるつもりもないよ。時間をかけず、そして効率良く」 「都合の良いことこの上ないわね」 「実現出来たら、拍手でもしてね」 「そうね、咲夜の紅茶を超えるものを出せたら、両の掌が赤くなるくらいに拍手してあげるわ」 ふふっと笑うパチュリーに、フランドールはもう一杯紅茶を差し出す。話しながら淹れていたもので、最初に出した紅茶とは違うものだ。 「というわけで、努力しないとね。はいこれ」 「もてなしって、妹様の紅茶にひたすら付き合うことだったのかしら?」 「まぁまぁ良いじゃん、どうせ暇でしょ。ほら、飲んでみて」 言われるがまま、さっきと同じように、一口飲む。 「ど、どうかな?」 「二十八点」 「うぁー!?」 パチュリーは笑顔で、そう答えた。 目標達成までは、まだまだ長い。 |
コメント
何で下がった!?
2013-05-25 Sat 18:39 | URL | 名無し [ 編集 ]
>>何で下がった!?
パチュリー様はシビアなので( 2013-05-26 Sun 15:44 | URL | 喉飴 [ 編集 ]
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