絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

昼下がりの一コマ

毒の日に書いたものでした。
幽香&メディスンで、小ネタです。

 
「私、このままじゃいけないと思うの」
「突然やって来たかと思えば、一体何よ? 面倒事はやめてよね?」

 幽香の家へやって来たメディスンは、真剣な眼差しで言葉を紡ぐ。
けれど、幽香には一体何が言いたいのか、いまいち理解できない。真剣なのは伝わってくるが、あまりにも情報が少なすぎるから。

「だから、私このままじゃいけないなぁって」
「その理由を言いなさいな。あと目的も。それだけ言われても、私にはさっぱりよ」

 わけの分からないことを言っているというのに、問答無用で追い出さないあたり、なんだかんだで幽香はメディスンに甘い。
 メディスンはうんうん唸り、考えを纏めているようだ。幽香は軽く欠伸をしつつ、言葉を待つ。
 しばらくして、言葉が纏まったのか、メディスンは口を開いた。

「私ね、仲間っていう存在が少なすぎると思うの」
「まぁそうね」
「そこで幽香に、仲間の作り方を教えてもらおうかなって思ったんだけど……今考えたら、幽香って私以上にそういう存在居なさそうね」
「割と失礼なことを言われている気がしてならないのだけど?」

 もしメディスンじゃなかったら、一発殴っていたところだろう。

「だって幽香、一匹狼ってイメージがあるんだもん」
「一匹狼だったら、今こうして貴女を家に入れてないわよ」
「じゃあ幽香の交友関係、挙げてみてよ」
「……えっと」

 そう言われ、幽香は頭の中にそれなりに関わったことがある人物を、何人か思い浮かべる。
 それらの人物は仲間や友達といった存在と言えるのかは、とても微妙な面子ばかりではあるが、一応挙げてみる。

「主には霧雨魔理沙、博麗霊夢、アリス・マーガトロイドとかかしらねぇ」
「三人だけ? ちなみに私は、永遠亭のみんなかなぁ」
「……別に人数の多さは関係無いわよ。こういうのは数より、信頼関係が確かかどうかが大切で――」
「それ、幽香には似合わない台詞だよね」
「……」
「……」

 互いに無言。
 メディスンはそれなりに努力はしているが、若干人見知りな部分や警戒心が強い部分があるため、あまり交友関係が広くない。幽香は性格上、過度な慣れ合いはしない主義の為、必然的に交友関係は狭い。

「まぁ私は別に、交友なんてどうでも良いのだけど」
「わぁー幽香格好良いー」
「棒読みをやめなさい。実際、今まで必要が無かったから、求めたことも考えたことも無かったわねぇ。ほら、私は貴女と違って、強いわけだし」
「何それ私が弱いみたいじゃん。私はこれでも強いんだから!」
「未だに能力の加減が出来ない子のくせに、粋がるんじゃないの」
「ふぇっ!?」

 偉そうに平らな胸を張るメディスンに、幽香は軽くデコピンをした。
 メディスンはおでこを撫でつつ、ジトっと睨む。しかし、幽香は涼しい顔をして流すだけ。
 幽香の元である程度の訓練はしているものの、メディスンは未だに能力の加減が出来ていない。それはメディスンの幼さや、実戦経験の無さが原因だ。どの程度の毒が、人間や妖怪にとって危険なのか、掴めていない。

「能力に振り回されないようになってから、そういうことは言いなさいな」
「むー……胸が大きいからって偉そうにー」
「胸は関係無いでしょう。って話が逸れてる気がするわ。結局、貴女は私に何を求めるわけ?」
「ん~……交友関係の広め方? 期待はしてないけど。幽香だから期待はしてないけど。訊くだけ訊いてあげるっ!」
「今の流れで、何がどうなって、貴女の方が上の立場になっているのか理解に苦しむわ」

 メディスンはテーブルに顎を乗せ、目を細めている。凄く投げやりな態度だ。特に期待をしていないのだろう。
 そんなメディスンの頭に手を伸ばし、ふわっとした髪をくしゃくしゃと撫でる。メディスンはぷるぷると、小動物のようにイヤイヤと首を横に振った。

「なぁにするのよー」
「いえ、ただ撫でやすい位置に頭があったものだから」
「撫でるにしても、もうちょっと丁寧に撫でてよ。髪がくしゃくしゃになっちゃう」
「後で梳かしてあげるわ。で? 交友関係の広め方だったかしら。そうねぇ……貴女の場合、能力が不安定だから人里には行けないしねぇ」
「人間きらーい。幽香の知り合いでさぁ、誰か居ないのー?」
「魔理沙なら顔も広いし、貴女レベルにやられたりはしないだろうから、交流できるとは思うけど」
「人間きらーい」
「……なら、アリスかしらねぇ。貴女と人形に対する価値観で、きっと衝突しそうだけど。アリスなら私よりも、世の中を渡る術を教えてくれると思うし」
「何処に居るの?」
「魔法の森。会いに行くなら、紹介するわよ?」
「ん~」

 メディスンはしばらく考えた素振りを見せた後、いいやと声を発した。

「面倒臭い。いいや、今は幽香で我慢してあげる」
「どーいうことよ、それ」
「なんか色々考えたら面倒臭くなってきた。だから、今は幽香で我慢するわ」
「なぁによ、それ」

 わーわーと手を伸ばしてくるメディスンに、幽香はくすくすと笑う。
 そしてそっと手を伸ばし、また髪を撫でてみる。さっきとは違って、ちゃんと丁寧に、だ。今度はメディスンも拒否をしなかった。大人しく、目を細めて撫でられている。

「ゆーか」
「んー?」
「……なんでもなーい」
「そう」

 呼んでみただけ、と言うメディスンに、幽香は何も言わず頭を撫で続けるだけ。
 そんな、なんてことない、昼下がり。
小ネタ・未投稿SS | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<久し振りの敗北 | ホーム | 完全に終えたよっ!>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |