絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

バレンタイン~魔法使い組と烏天狗&河童の場合

プチ投稿作品。バレンタインSSとして書いたもの。
内容はタイトル通り。




 ――魔理沙とアリスの場合――

「よっアリス!」
「人の家の結界壊して入ってくるな!」

 アリスの家は簡易魔法結界で一応施錠の役割を果たしている。が、しかし、魔理沙レベルの相手には効かない。所詮は簡易レベルだから。

「で、何の用よ?」
「それはだな――って何してんだ?」
「質問に質問で返さないでよ……これは里の子たちにあげるの」

 アリスは丁寧に小さな箱をラッピングしていた。もう複数作ったようで、ラッピングが終えた箱は、横に積んである。

「何であげるんだ?」
「人形劇のお客様だからね。感謝のお礼にバレンタインチョコよ」
「ほうほう」

 なるほど、子どもは甘い物が好きだろしな、と魔理沙は納得する。
 やはりアリスは器用で、まだ包んでいないチョコを見ると、プロと思えるほどの綺麗さだった。

「なぁ、アリス」
「ダメよ。帰れ」
「まだ何も言ってないぞ」
「あんたがこの状況で言いそうなことくらい分かるわよ」
「それは愛の力か?」
「憎しみの力じゃない?」
「つれないなぁアリスは」
「悪かったわね。平生こんな感じよ」
「むむぅ」

 その後、魔理沙が摘んで食べようとするのを上海が頑張って止めていた。
 アリスはその間に全てを包み終えた。

「くそぅ~」
「魔理沙そんなに欲しかったの?」
「今月ピンチなんだ。別にアリスからのチョコが欲しいとかそういうわけじゃ無いぜ? 今月ピンチでお腹減ってるからだぜ? アリスからのチョコ貰えたら今夜多分寝れないほど喜ぶとかそんなこと絶対無いぜ?」
「何突然饒舌になってわけわからないこと言ってるのよ」

 たまに魔理沙はこういう風に変になるなぁ、とアリスは思っていた。
 はぁ、と溜め息を吐いてアリスはポケットをまさぐり、中から小箱を取り出す。そして、それを魔理沙に渡す。

「ん」
「え?」
「欲しいんでしょ?」
「いいのか?」
「いいわよ別に、余ったからね」

 そっぽを向いて言うアリスに対して、魔理沙は満面の笑みになる。

「ありがとなアリス!」
「捨てるのももったいないからね」

 そんなことを言ってはいるが、ラッピングの仕方が他のと違うのは何故だろうか。しかし、魔理沙が気付くことは無かった。

「ていうか魔理沙の用は結局何だったのよ?」
「いや、まぁ、そのだなぁ……」

 魔理沙が突然さっきまでの勢いを無くした。

「ハッキリ言いなさいよ。らしくないじゃない」
「あー、アリス! これやる!」
「へ?」

 いきなり大声を出して、押し付けるようにアリスへ箱を渡す。頬が少し紅潮していた。

「じゃ、じゃあな!」
「え、ちょ、魔理沙!?」

 魔理沙はさっさとアリスの家から飛び出して行った。
 残されたアリスはポカーンとしていた。
 手にある、魔理沙から受け取った箱を見ると、白いカードが挟まっていてた。何か字が書いてある。

『いつもありがとうだぜ!』

 ただ一言。普段は絶対言わないだろう一言を見て、アリスは自然と頬が緩んだ。

「あの馬鹿……」

 アリスは小さく呟いた。





 ――文とにとりの場合――

「あっやあやにしてやんよ!」
「もう帰れよ」
「今来たばかりなのに酷い!」
「まず来るなよ」
「うぐぅ」
「キャラ違うだろ」

 文が来たせいで機械が弄れなくなったにとりは、微妙に不機嫌だった。

「何の用さ?」
「貰いに来たのよ」
「何を?」
「チョコを」
「何で?」
「バレンタインだし」
「バレンタインって何さ?」
「ちょ、知らないの!?」
「うん」
「ぐわぁぁぁ! マゾですか……じゃなかったマジですか!?」
「どんな言い間違いだよ! ていうか口調が微妙に記者モードになってるよ?」

 文はショックを受けていた。にとりから貰う気が満々だったから。ぶっちゃけ自分がにとりに渡すという考えは頭に無かった。

「じゃあにとりの唇を」
「本当に帰れよ~」
「あぁぅ! つれないですね、にとり……」
「私は機械を弄るのに忙しいのよ」
「私はにとりを弄りたい」
「死んじゃえばいいのに」
「にとりが冷たい!? あぁ酷い」

 よよよ、と泣きながらにとりの胸を揉む文。

「こらっ! やめっ……ん」
「ここか! ここがええのんか!」
「んゃぁ!? やっ、だぁ……ちょ、調子に乗るなぁ!」
「痛っ!」

 にとりは持っていたドライバーで文を殴った。わりと本気で。

「うぅ、私はにとりの柔らかい胸が好き!」
「何の宣言だ馬鹿!」
「ならチョコを頂戴!」
「わけ分からん!」
「ならせめて、チョコを塗りたくった胡瓜をにとりが食べてる姿を見せて!」
「何でさ!?」
「だって……なんか、それを必死に食べてるにとりを想像すると……うぅ」
「そんな想像するな馬鹿文!」

 文は想像しているのか、肩を震わせて俯いて鼻をおさえている。
 にとりは真っ赤になって怒る。
 これが二人の日常であり、関係だ。

「大体バレンタインって何なのさ?」
「あぁ、結局説明してなかったわね」

 文は説明する。
 好きな人にチョコを贈るということ、それが今日だということ、ホワイトデーというお返しの日があることも話した。

「ふぅん。で、文は私から欲しかったわけ?」
「もちろん!」
「……別にチョコなんて渡さなくたって、私は文のことは嫌いじゃないよ」
「へ?」

 にとりが小さく呟いた。本当に、消えてしまうくらいの小さな声で。

「にとり、聞こえなかったからもう一回!」
「もう二度と言うか馬鹿!」

 顔を真っ赤にするにとりに、文は――

「あぁもう! にとり可愛すぎでしょ!」
「ひゃぅん!?」

 ギュッと抱き締めた。頬擦りをしまくる。

「文、やめ……んっ!」

 抗議の言葉を発するにとりの唇を、文は塞いだ――己の唇で。
 にとりは真っ赤になって目を閉じる。その様子を愛しげに感じて、そっとにとりの髪を撫でる文。
 しばらくして、唇を離す。そして文は悪戯っぽい笑みを浮かべて――

「にとりの唇をチョコの代わりに貰ったから」

 と言った。

「この……馬鹿烏」
「ホワイトデーのお返しはこれの数倍で返してあげるから楽しみにしててね? にーとーりっ」
「……っ!? いらないよ!」

 真っ赤になって怒るにとりを、文が笑いながら流す。
 これが、恐らくこれからも変わることない、二人の日常だ。
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