呟き纏め的な文と霊夢で詰め合わせ2011-06-28 Tue 00:33
ついったーで呟いてた小ネタを纏めました。1番目だけはついったーで呟いてません。5番目は班長大つkげふんげふん。
ついったーでのものなおで、全体的に軽めのノリでっ。 1.漫画 「うーん……」 「どうしました? はぁ……胸大きくならないかなぁ。でも私じゃ無理よね。だって霊夢だもん。みたいな、いろいろ諦めた唸り声上げて」 「よーし、私その喧嘩買っちゃうぞー」 「冗談ですって、冗談。胸は大きくならないでしょうけど。で、どうしたんですか?」 「よし、とりあえず後で張り倒すとして。まぁ原因は、あんたの持って来たこれよ」 霊夢が文にずいっと突き出したのは、一冊の本だ。それは小説本でも魔術の類の本でもない。しかし、幻想郷ではそれらの本よりもある意味珍しい本、漫画だ。 最近パチュリーの図書館に流れてきているという噂を聞いた文が、実際に出向いて借りてきたものだ。レミリアや美鈴、そして小悪魔などには人気のようだが、パチュリー自身は全く興味を示していないらしく、普段なら本の貸し出しなど許可しないのだが、これは即了承された。 「面白くなかったですか?」 「堅苦しい本とかよりは、まぁ取っつき易かったけど……。でも、私にはあんま分からないわねぇ。なんで好きなのに、あんな悩むのかしら? 相手も態度からして、こっちのことが好きなの丸分かりなんだから、言っちゃえば良いのに。それなのに悩んで、勝手に苦しむとか、理解出来ないわ」 霊夢が読んだ漫画の内容は、割とライトな読み物としてはありがちな内容のものだった。恋をするけども、中々言い出せず、散々悩み苦しんだ結果、いろいろあって二人は最終的に付き合うことになってめでたしめでたしハッピーエンド。 しかし、そういう感情を抱いたことのない霊夢にとっては、到底理解し難いものだった。 「誰でも少しは、臆病になってしまうものなんですよ。例えば、相手に想いを告げて拒絶された場合、もう元のような関係にはなり辛いじゃないですか」 「次の恋をすれば良いじゃない」 「そんなすぐ想いを切り替えることなんて、出来ませんって」 「ふーん、そういうものなのね。でもさぁ、想いは伝えなきゃ意味無いと思うんだけど。ずっと抱えてても、仕方ないじゃない」 「客観的に見ればそうかもしれませんね。けど、さっきも言った通り、臆病になりがちなんですよ。伝えるとなれば、覚悟や勇気が必要ですね。それにどうしても伝えられない事情がある、という場合もありますし」 「伝えられない事情?」 思っていることを伝えることは、自由ではないか。そう思う霊夢は、文の言葉に首を傾げる。頭には疑問符を浮かべながら。 それに対し、文はうーんと唸りながら、説明をする。 「ほら、立場上手を出すわけにはいかない、とかですよ。身分の差とかもですね」 「立場上、ねぇ……。というか、さっきからあんたは理解出来てるみたいな態度だけど」 「えぇ、よーく共感出来ますとも、はい」 「……もしかして、恋してる、とか?」 「そんな大層なものじゃないですよ。ただ、目を離せない方だなぁってだけです」 その言葉を聞いた瞬間、霊夢はぴくんっと反応した。明らかに、興味を持っている目だ。無駄にきらきらしている。 そんな霊夢の様子に、思わず苦笑いを零す文。 「ちょっとちょっと、詳しく聞かせなさいよ」 「嫌ですよ」 「ほら、私の知ってる人だったら協力するから」 「霊夢さんの知ってる人と言いますか、何と言いますか……。私はあくまでも、目が離せないというだけで、恋愛感情は抱いていないと認識しているので」 「じゃあ別に、言っても良いじゃない」 「立場上、そう簡単に言えるものでもないなぁと思っているのです。それに私よりもふさわしいであろう凄い人たちが、その人の周りには居ますしね」 「何よ、面倒そうねぇ」 「えぇ、とても面倒です。けれど、どうしても目が離せないのです。厄介な感情を抱いてしまったものだな、と自分でも思いますよ」 「ふーん……でも、良いわね、そういう相手が居るっていうの」 霊夢はぽつりと、そう言った。 他者に何か強い想いを抱いたことがない霊夢にとって、それは未経験のこと。そんな想いが出来る文も、想いを向けられている『誰か』も、少し羨ましく思えたのだ。 「ねぇ、やっぱりその相手気になるんだけど。さっきの様子からして、私の知ってる人なんでしょう?」 「そうですねー知ってると言えば、知っているでしょうねー」 「誰よ? 言える立場じゃないとか言ってたから、相手は神とか? もしくは閻魔とか?」 「……もっともっと、あなたが驚く人だと思いますよ」 「うぅ、そんなこと言われると、余計に気になってくるじゃない。魔理沙?」 「いつか、時が来たら、ちゃんと伝えますよ。だから、それまで待ってください」 霊夢は納得いっていない様子だったが、文の笑顔がそれ以上の追及を許してくれなかった。 うーうー唸ったあと、霊夢は少し不貞腐れたような表情で、ため息一つ。 「ん……納得はいかないけど、分かった。こういうこと、あんまり突っ込むのも良くないしね」 「はい、そうしてくれると嬉しいです。では、私はこの本を返しに行くとします」 持っていた手提げの鞄に漫画を入れて、ふわりと風を纏い、その場を去ろうとする。 「それでは、また」 「ん、じゃあね」 「霊夢さん」 「ん?」 文は霊夢をジッと見据え、そして貼り付けたような笑顔で、一言。 「いつかちゃんと、伝えますからね」 「はいはい、出来れば私の生きてるうちにお願いするわ。あんた、そのまま誤魔化しそうだし」 「ははっ、そんなことはしませんよ。ん、ではでは~」 文の速度は相変わらずで、あっという間に視界から消えてしまった。 静かになった縁側で、霊夢はお茶を一口。熱かったお茶は、もうすっかり冷めてしまっていた。 2 .お題『唇と交を使って文章作れとかそんな感じ(うろ覚えです。すみません)』 唇をそっと人差し指でなぞる。触れた指先から、言葉で言い表せない柔らかさを感じる。くすぐったいのか、霊夢はぴくっと体を震わせた。 「ゃ……」 「どうしました?」 「っ、ばか……」 交わる前の、ちょっとした意地悪。文の笑顔を見て、霊夢は弱々しく睨む。 「……ちゃんと、しなさいよ」 普段からは想像出来ないような、その言葉、その様子に、文の心がぞくりと震えた。自分しか知らない、好きな者の一面。他の誰にも見せたくないし、見せる気はない。 その意思からか、文は霊夢の唇に自分の唇を―― 3.お題『捕まえた本音の端っこ』より 「呑んでるかぁ、天狗よ」 「……萃香さん、ですか。どうしたんですか?」 「いんやー? せっかくの楽しい楽しい宴会なのに、何をつまらなそうな顔してるんだって思ってねぇ」 ぎゃあぎゃあ騒がしい輪から、少し離れた所で飲む文。どうせこの馬鹿騒ぎ、誰も気にはとめないだろうと文は思っていた。 しかし、萃香が現れた。よりにもよって鬼が来るとは。文は心の中で、軽く舌打ち。面倒だなぁ、という気持ちが大きかった。 「いえ、ただ少し体調が優れなくて」 「あはは、鬼に嘘が通用すると本気で思ってるのか?」 ニヤニヤとした、嫌らしい笑み。文は萃香に絡まれた自分の運の無さにため息を吐く。 「お前さん、さっきまで何を見てた」 「あちらの方を眺めてましたね」 指を向けた方向には、騒ぎの中心部分。今は霊夢が紫や魔理沙と何かを話している様子だ。 「うんうん、嘘は言ってないねぇ。でも、本当でもないねぇ。もっとほら、具体的に言えないの?」 「……騒ぎの中心を、巫女を見ていましたね」 どうせバレているのだろうと思った文は、素直に言うことにした。萃香は楽しそうな笑顔を浮かべる。 「気になるのなら、隣に行けば良いじゃない」 「あの人には、私よりふさわしい人がたくさん居ます。吸血鬼、妖怪の賢者様、幼馴染みである普通の魔法使いなどなど。隣が似合う人は、たくさん居るのです」 だから、こうして眺めてるくらいがちょうど良いのです。と、文はぽつりと言った。それを聞いた萃香はさっきまでの楽しそうな顔はどこえやら、一変してぶすっとした顔になっていた。 「へぇ、案外ヘタレ?」 「何を言いますか。身分をわきまえているのです」 「言い訳だねぇ。奪われるのが怖いんだろう?」 「別に、まず巫女は私のものじゃないですし」 「自分を一番に見て欲しいんだろう?」 「そんなこと、思いませんね」 萃香の言葉を受け流す文。 「ふーん、なら私が霊夢を狙っちゃっても良いのかなー?」 「っ……」 体がぴくっと反応する。それを見て再び笑みを浮かべる萃香。 「ほぉら、それが本音だろう?」 「……萃香さんは、私を苛めたいんですか? 人の心に踏み込んで、楽しいんですか?」 「失礼な。むしろ応援してやろうかなと」 「余計なお世話です」 「お前さん、変なところで一歩引いてるようなところがあるからね。もうちょっと自信持って攻めれば良いのに」 「喧しいです」 ニヤニヤとする萃香に、文は不貞腐れた子どものようにそっぽを向く。 「ほらほら、ちゃっちゃと行ってこい。そしてその様子を酒の肴にさせろ!」 「それが本音ですか!やっぱり面白がって――」 「行ってこーい!」 文の腕を掴み、ぶんぶんと振り回す。そして霊夢の場所めがけてぶん投げた。 騒いでいた中の中心部、霊夢へと突撃。いや、正確には霊夢の腹部に突撃した。 「ごふぁっ!?」 「へぶぁっ!?」 頭を押さえて呻き声を上げる文と、腹部を押さえてごろごろと転がりまわる霊夢。それを見た周りの人妖たちは、腹を抱えて笑いだした。 「文、あんた、何か恨みでもあるわけ?」 「む、無実です……被害者です」 「とりあえず、歯ぁ食いしばりなさい」 「え、ちょ――」 4.お題『もっといっしょにいたい』より らしくない行動を取ってしまう、というのは誰もが生きていて必ず一度はあるだろう。 まさに霊夢にとって、それが今であった。 「えーと……霊夢?」 戸惑いながら、文は声をかけた。陽も落ちてきて、そろそろ帰ろうかと腰を上げたところ、霊夢が腕を掴んだ。俯いているので、表情は窺えない。 ぽつりと、霊夢が言葉を零し始めた。 「けど、なんていうかそのさ」 文はちゃかさずに、ただ黙って聞く。 「……寂しいっていうか、なんか、あーもうっ」 ぐしゃぐしゃと髪をかき、そして自分の頬を両手でパチンと叩く。そしてふぅと息を吐いた後、苦笑いを浮かべた。 「ごめん、忘れて。らしくなかったわ」 「良いんじゃないですか、たまには」 「わぷっ!?」 霊夢をギュッと抱き寄せる。 他人に素直に甘えることが出来ない不器用な霊夢が、とても愛おしく感じられた。少し痛いくらいに、抱き締める。すると霊夢は、ただ黙って文の背中に腕を回した。 「おやおや、本当に珍しい。いつもなら抵抗するのに」 「……うっさい、ばか」 霊夢が絞り出した精一杯の悪態も、今の文にとっては可愛らしいものにしか感じられなかった。 互いに体温が伝わり、そして混じり合う。それは温かくて、心地良い。 「あー……陽が沈んじゃった。鳥目だし、今から帰るのもなんだから、今日泊まっていきますね?」 鳥目だなんて嘘だ。 ただ不器用な少女が自分からは言えないであろう言葉を、少しでも言い易くしてあげるための言葉にすぎない。 文の言葉を聞いた霊夢は、顔をあげて、けれども少し目を逸らしながら、言う。 「……しょ、しょうがないわね。泊まっていきなさい」 「ありがとうございます」 文が微笑みかけると、霊夢はまた文の胸に顔を埋めた。子どもをあやすように、ぽんぽんと背中を叩く。 すると、文の背に回された腕に、より強く、ぎゅうっと力が入った。 5.へたっぴ 「フフ……下手ですねぇ、霊夢さん。下手っぴです。欲望の解放のさせ方が下手。霊夢さんが本当に欲しいのは、八目鰻。ホカホカの八目鰻を、冷えたお酒で……でしょう? だけど、屋台まで行くのが面倒だから、焼き鳥で誤魔化そうと……霊夢さん、ダメです。そういうのが実にダメ! 冷えたお酒でスカッとしようって時に、その妥協は傷ましすぎる!」 「うっさい、せっかくの美味しい焼き鳥冷めちゃうでしょうが。邪魔しないでよ」 「あぁんっ、焼き鳥反対ー! 八目鰻にしましょうよー! 奢りますからぁ!」 「もぐもぐ」 「無視してもう焼き鳥食べ始めてる!?」 ~O・WA・RE~ |
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