滾る2011-06-19 Sun 03:05
「呑んでるかぁ、天狗よ」
「……萃香さん、ですか。どうしたんですか?」 「いんやー? せっかくの楽しい楽しい宴会なのに、何をつまらなそうな顔してるんだって思ってねぇ」 ぎゃあぎゃあ騒がしい輪から、少し離れた所で飲む文。どうせこの馬鹿騒ぎ、誰も気にはとめないだろうと文は思っていた。 しかし、萃香が現れた。よりにもよって鬼が来るとは。文は心の中で、軽く舌打ち。面倒だなぁ、という気持ちが大きかった。 「いえ、ただ少し体調が優れなくて」 「あはは、鬼に嘘が通用すると本気で思ってるのか?」 ニヤニヤとした、嫌らしい笑み。文は萃香に絡まれた自分の運の無さにため息を吐く。 「お前さん、さっきまで何を見てた」 「あちらの方を眺めてましたね」 指を向けた方向には、騒ぎの中心部分。今は霊夢が紫や魔理沙と何かを話している様子だ。 「うんうん、嘘は言ってないねぇ。でも、本当でもないねぇ。もっとほら、具体的に言えないの?」 「……騒ぎの中心を、巫女を見ていましたね」 どうせバレているのだろうと思った文は、素直に言うことにした。萃香は楽しそうな笑顔を浮かべる。 「気になるのなら、隣に行けば良いじゃない」 「あの人には、私よりふさわしい人がたくさん居ます。吸血鬼、妖怪の賢者様、幼馴染みである普通の魔法使いなどなど。隣が似合う人は、たくさん居るのです」 だから、こうして眺めてるくらいがちょうど良いのです。と、文はぽつりと言った。それを聞いた萃香はさっきまでの楽しそうな顔はどこえやら、一変してぶすっとした顔になっていた。 「へぇ、案外ヘタレ?」 「何を言いますか。身分をわきまえているのです」 「言い訳だねぇ。奪われるのが怖いんだろう?」 「別に、まず巫女は私のものじゃないですし」 「自分を一番に見て欲しいんだろう?」 「そんなこと、思いませんね」 萃香の言葉を受け流す文。 「ふーん、なら私が霊夢を狙っちゃっても良いのかなー?」 「っ……」 体がぴくっと反応する。それを見て再び笑みを浮かべる萃香。 「ほぉら、それが本音だろう?」 「……萃香さんは、私を苛めたいんですか? 人の心に踏み込んで、楽しいんですか?」 「失礼な。むしろ応援してやろうかなと」 「余計なお世話です」 「お前さん、変なところで一歩引いてるようなところがあるからね。もうちょっと自信持って攻めれば良いのに」 「喧しいです」 ニヤニヤとする萃香に、文は不貞腐れた子どものようにそっぽを向く。 「ほらほら、ちゃっちゃと行ってこい。そしてその様子を酒の肴にさせろ!」 「それが本音ですか!やっぱり面白がって――」 「行ってこーい!」 文の腕を掴み、ぶんぶんと振り回す。そして霊夢の場所めがけてぶん投げた。 騒いでいた中の中心部、霊夢へと突撃。いや、正確には霊夢の腹部に突撃した。 「ごふぁっ!?」 「へぶぁっ!?」 頭を押さえて呻き声を上げる文と、腹部を押さえてごろごろと転がりまわる霊夢。それを見た周りの人妖たちは、腹を抱えて笑いだした。 「文、あんた、何か恨みでもあるわけ?」 「む、無実です……被害者です」 「とりあえず、歯ぁ食いしばりなさい」 「え、ちょ――」 お題『掴まえた本音の端っこ』より なんか前についったーで呟いたものでした。いつか詰め合わせにして、ちゃんと載せます。というか、明らかについったーで呟く文字数じゃなかったのがあれでしたw 最近れいあや、あやれいむが滾りすぎてやばいです。 ちょっと誰かに全力で語りたいレベルです。ですが、私があやれいむやお笑いを語り出すと、本当に暴走してるんじゃないかっていうくらいに、テンション上がったりおかしくなったりするので、抑えなきゃアウト! そしてまず、私のあやれいむ語りに耳を傾ける人なんていないですし! 多分たまに、ブログで抑えが効かなくなって、いろいろはっちゃけるかもしれません。 そのときは「あぁ、こいつ滅べばいいのに」とか思ってくだされば良いです。 みなぎってきた! た! た! た! た! た! た! た! |
コメント
>暴走
私のプリバ語りのような物ですね胸熱 2011-06-19 Sun 15:37 | URL | 牛乳屋 [ 編集 ]
まさにそうですね。
我慢しなくて良いよ、とか言われたら多分爆発しますw 2011-06-19 Sun 23:47 | URL | のどあめ。 [ 編集 ]
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