絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

飴玉

プチ投稿作品。レミフラ……一応ですが。
あんまり、というかほとんど甘くないかもしれません。




「フラン」
「んー? どうしたの、お姉様?」

 フランドールが自室で読書をしていると、レミリアが入って来た。
 大きな椅子にちょこんと座るフランドールは、可愛らしい小さな少女にしか見えない。

「あら、読書中だったのね」
「うん。小悪魔とパチュリーの合作小説、『来世紀ヴァヴァンゲリON!』」
「それ、面白い?」

 苦笑いを浮かべながら尋ねるレミリアに対して、フランドールは笑顔で、そう、凄い笑顔で言った。

「すっごくつまんない!」
「まぁそうでしょうね」

 フランドールはゴミ箱に、2500ページにも渡る『来世紀ヴァヴァンゲリON!』の文庫本を投げ捨てる。

「あら、いいの? 捨てちゃって」
「うん! お姉様が来てくれたから!」

 えへ~、と笑いレミリアに抱き付く。レミリアも、普段あまり見せない優しい笑みを浮かべて、フランドールを受け止める。

「でも、お姉様どうして来たの?」
「これを、フランにあげようと思ってね」

 レミリアは自分のポケットをまさぐり、紙包みを取り出した。丸い、小さな紙包みだ。フランドールはそれが何か分からず、首を傾げている。

「何これ?」
「飴玉よ」
「飴玉?」

 実はフランドールは、生まれてこのかた飴玉を口にしたことがなかった。
 クッキーやケーキなどは、メイドが作ったりするから食べたことはあるが、それ以外のおやつを口にしたことはほとんど無い。
 フランドールは、レミリアから手渡された飴玉を、興味津津といった感じで手にする。

「お~」

 紙包みを開くと、中に青い色をした丸い飴玉が姿を見せた。

「食べてみなさい」
「いいの?」
「えぇ、フランにあげるために持って来たんだもの」

 フランドールは、未知の食べ物に期待と不安を抱きながらも、口に運ぶ。

「っ!?」

 その瞬間、大きく目を開き、動物耳でもあったならピコりと反応しそうなくらい、驚いた。

「あ、飴玉は舐めるものよ。噛んじゃダメよ」
「お姉様! 凄い凄い! なんかよくわからないけど、ピリピリしてて美味しい!」
「ソーダ味というらしいわよ」

 フランドールの口内は、ピリピリシュワシュワしている。
 喜ぶ妹の姿を見て、笑うレミリア。

「お姉様はいらないの?」

 頬に飴玉を固定して喋るフランドール。ハムスターみたいで可愛らしいな、とレミリアは思った。

「私はいらないわ」
「う~んでも」
「いいのよ」

 レミリアは優しい声で、

「それ、パチュリーが実験で作ったやつだから」
「っ!?」

 実験という言葉に、思わず飴玉を吐き出そうとするが、レミリアに止められる。

「安心しなさい。実験に使ったただの飴玉が余っただけだから」
「まず飴玉を使う実験って何さ!?」
「なんでも、グランセンチュリオっていう聖剣が作れるらしい」
「聖剣の素材飴玉なの!?」

 とりあえずは、普通の飴玉だと分かったため、吐き出さないで舐めるフランドール。
 やっぱり美味しいのか、自然と口元が緩んでいる。

「あぁもう可愛いわね! こんちくしょうyouはshock!」

 それを見て、自分の額を押さえながら悶えるレミリア。そんな姉の突然の奇行にビクリと震えるフランドール。

「あぁ、気にしないでフラン。フランは可愛らしくその小さな舌で口の中にある丸い物を一生懸命ペロペロ慣れない舌使いで溶かすことにだけ集中していればいいから」
「私飴玉舐めてるだけだよ? 何その無駄な言い回し!」
「いいからほら、ペロペロしなさい。ほらペロペロ。ペロペロしてればいいから。そう赤い舌でペロペロペロペロペロペロ」
「ペロペロ煩いよ!」
「きゃふぁぅ!?」

 息を荒くして迫ってくる姉を蹴り飛ばす妹。

「何回この短時間にペロペロペロペロ言ってるのさ!?」
「フランも今ペロペロ言ったじゃない!」
「煩い!」

 レミリアとフランドールがこんな傍から見たら阿呆なやりとりをしている間に、飴玉はもう小さくなってきていた。

「フランの舌使いに溶かされて限界に近付いてがふりぇるぅ!?」

 言い終わる前に再びフランドールに蹴られるレミリア。

「あぁ、妹が冷たい」

 レミリアが、しくしくと嘘泣きをしている間にフランドールの飴玉は、もう無くなってしまった。

「ぁ……」

 少し、残念そうな声をあげる。

「フラン」
「お姉様?」

 レミリアはフランドールの帽子を取ってから、頭に手を乗せた。
 綺麗な金色を帯びた髪は、柔らかくて、それでいてさらりとしている。その感触を楽しむレミリア。

「また、飴玉持ってきてあげる」
「本当!?」

 嬉しそうに無邪気な笑顔を浮かべるフランドールに対して、レミリアは優しい笑顔で、フランに言う。

「なんなら今度は口移しであげるわ。もちろん私の口移しで」
「それはいらない」
「甘いわよ?」
「いらない」
「もう美味しいことこの上ないわよ?」
「いらない」
「フラン、好きよ」
「私もお姉様のこと大好きだよ」
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