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絶対あめだま宣言!

好きなことや様々なことを、ただ適当に綴ります。SS書いたりなど。あやれいむ布教委員会の会長です。

久方振りに読んだ+拍手レス

久方振りに、ちょっとしたきっかけから小説を読みました。吉田修一の『パレード』を。

これ、正直最初つまんなかったんです。
30ページ読んでも、なんだかなぁ……と何も感じない。70ページくらい読んで、せっかくだし最後まで読んでみるかぁ、って気分になるような、そんな感じ。
なんだろう、スロースターターだなぁと。
んで、伏線も個人的には分かりやすかった。
三章の時点で、あー多分あの人があれなんだろうな。みたいな。
そして、案の定ビンゴ。
結果、私は全て読み終えたとき、あぁ結局はこんな結末がありましたーっていうオチの話か。と期待はずれ感に包まれました。

しかし、私は愚かでした。
読み終えてから数分、ぼーっと話の内容を思い返していて気付いた。
このお話の本当に『怖い』のはオチじゃなかった。
行為をした人物よりも、何も言わない『周り』こそが恐怖だった。それは異常だ。それに気付いたとき、ただの恐怖じゃない。どこか、ぞくりとする、何か暗闇で背筋をそっとなぞられたような感覚を覚えた。
ちなみに文体はライトな感じで、読み易い。

ただ、私には結局これが『面白い話』なのかは判断がつかなかった。
確かに感じるものはあった。それに気付いた。けど、それが面白いとは思わない。
やっぱりプロだなぁとか、作り方が上手いなぁとは思う。その文章に、ちょっとした心地良ささえ感じた。そういう点を踏まえると、私はこのお話が決して嫌いではないのかもしれない。
だが、やはり面白いという確信は得られなかった。
嫌いではない、むしろ少し好ましい。けれども、面白いものとは言えない。
なんとも不思議な気持ちにさせてくれた、作品でした。
久し振りに小説を読めて良かった。
新しい何かを、学べたような気がします。
やはりプロは違いますね、うん。
ネタバレなるかならないかギリギリラインでの感想でした。
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